“ハイリスク出産” 医師の負担に地域差

NHK NEWS WEB
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出産時の大量出血などハイリスクの妊婦を受け入れる
「周産期母子医療センター」で医師1人当たりが担当するお産の数は、
青森県や福島県では東京都の3倍に上ることが
日本産科婦人科学会などの調査で分かりました。
専門家は「このまま放置すれば事故につながりかねず、
各自治体は早急に対策を検討してほしい」と話しています。

周産期母子医療センターは国の指針に基づいて全国に設置された医療機関で、
前置胎盤による出血や早産などハイリスクの妊婦を数多く受け入れています。
日本産科婦人科学会などが去年1年間にセンターの医師1人当たりが担当した
お産の数を調べたところ、最も多かったのは青森県で94.7人、
次いで福島県で91.5人、佐賀県で85.9人、島根県で84人などとなっていて、
いずれも全国平均の52.4人を大幅に上回りました。
また、東京都の30.6人に比べると、その差は最大で3倍に上っていました。
調査を行った日本医科大学の中井章人教授は
「医師が当直勤務を繰り返すような過重労働を放置したまま
ハイリスクの出産を引き受ければ事故につながるおそれもある。
負担の多い自治体は早急に対策を検討してほしい」と話しています。
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