女児衰弱死:行政の育児支援、妊娠理由に母親が拒否 

毎日新聞
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 3歳女児を衰弱死させた事件で、虐待の兆候を行政は把握することができなかった。
紗弥音(さやね)ちゃんの難病は国の特定疾患に指定され、
行政が定期的に育児支援をしていたが、
母親は今春になり、「妊娠」を理由に面会を拒んでいた。

 大阪府茨木保健所によると、およそ半年ごとに保健師や言語聴覚士らが
発育状況などを確認していた。
母親はこれまで4回、紗弥音ちゃんを保健所に伴い相談を受けた。
「若い母親だが頑張って育児をしている」との面談記録も残されていた。

 最後の相談は昨年10月21日。紗弥音ちゃんの体重は約11キロと平均的で、
問題は見当たらなかったという。

 しかし、保健師が4月に電話で次の面会の都合を尋ねると、
母親は「妊娠して行きにくい。自宅訪問も勘弁してほしい」と答えた。

 茨木保健所の小林勝次長は「一歩踏み込むことができなかった。
これまでの対応を検証したい」と語った。
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