「牛乳なし給食」試行…児童は物足りない様子

YOMIURI ONLINE
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 「和食に牛乳は合わない」として給食の献立から牛乳を外す試みが
1日、新潟県三条市の全小中学校で始まった。

 この日、市立裏館小で出された給食はご飯とコウナゴのふりかけ、
豚肉とマイタケのしょうがいため、あさり入りのみそ汁、海藻サラダ。
先週まであった牛乳がなくなり、児童らはどこか物足りない様子で、
5年芳竹謙司君(10)は「お茶でもいいから何か飲み物があった方がいい」と話した。
5年の内山乙葵いつきさん(11)も
「ご飯とは合わないけど、食後に飲むには良かったのに」と不満そうだった。

 2008年から和食中心の完全米飯給食を実施している同市では、
かねてより保護者らから「ご飯と牛乳は合わない」という声があり、
市教委は3月に牛乳の試験的な提供中止を決めた。
4月の消費増税による給食費値上がりを抑えられることも、
牛乳を献立から外す追い風になった。

 牛乳をなくすことによるカルシウム不足を懸念する声が上がり、
4月には日本栄養士会が提供中止に疑問を呈した。
市教委は牛乳なしでも十分なカルシウムを摂取できるよう
小魚のふりかけを週に2回程度出すようにしたり、
主菜の量を増やしたりして対応することにした。
市食育推進室の小柳麻子管理栄養士は
「乳製品以外からもカルシウムを十分摂取できることを
給食を通じて教えていければ」と話す。

 試みは来年3月までで、4月からは牛乳が献立に復活する。
市教委はこの4か月間の食べ残しの量からカルシウムの摂取量を調べ、
6月には牛乳を正式に給食から廃止するかどうかの方針を決める。
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