トイレ用洗剤 子どもの誤飲事故多発

NHK NEWS WEB
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トイレに貼り付けて使用するゼリー状の洗剤や芳香剤を
子どもが飲み込む事故が多発し、
去年1年間に少なくとも200件余り起きていることが分かりました。
こうした製品の誤飲事故としては異例の多さで、
日本中毒情報センターは、小さな子どもがいる家庭では
トイレのドアを閉めておくなどの対策をとってほしいと呼びかけています。

子どもが誤って飲み込む事故が多発しているのは
トイレの便器の内側に貼り付けるゼリー状の洗剤や芳香剤で、
3年前から家庭用品メーカーの「ジョンソン」が
「スクラビングバブルトイレスタンプクリーナー」などという名前で販売しています。
日本中毒情報センターには、親が目を離したすきに子どもが手でとって
飲み込んだという事故の相談が、去年1年間だけで214件寄せられ、
こうした状況がことしに入ってからも続いているということです。
また、製薬会社の「小林製薬」もことし9月から
「ブルーレットデコラル」というトイレに貼るタイプの芳香剤を販売していますが、
この製品についても誤って飲み込んだという報告が寄せられています。
このため、日本中毒情報センターは、小さな子どもがいる家庭で
こうした製品を使う際はトイレのドアや便器のふたを閉めておくことや、
もしも誤って飲み込んだ場合はすぐに牛乳や水を飲ませるよう呼びかけています。
製品を販売しているジョンソンは「小さな子どものいる家庭では
子どもが1人でトイレに立ち入らないよう、
保護者が注意して使用してほしい」と話しています。
また、小林製薬は「商品のパッケージには誤飲への注意表示をするなど
安全性には十分配慮した製品づくりを行っている。
現時点で会社には利用者からの誤飲の報告は寄せられていないが、
申し出があった場合には真摯(しんし)に対応したい」と話しています。

気が付いたら娘がなめていた

おととし、当時1歳だった娘がゼリー状の洗剤を誤飲した、
近畿地方に住む30代の母親は「トイレのドアや便器のふたはふだんから閉めていたが、
その日は私が目を離したすきに兄についてトイレに入り、
気が付いたら洗剤を手ですくってなめていた。
丸くてキラキラした様子に、娘は大変興味を持ったようで、
この洗剤を使い始めて1週間もたたない時期の事故だった。
便器につかまり立ちをすると、ちょうど手が届く位置に貼る製品なので、
手にとって飲んだのだと思う。
それ以降は反省し、必ずトイレに鍵をかけるようになった」と話しています。
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