子供の薬誤飲に想像外行動 足場利用など、消費者事故調が報告

日本経済新聞
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 消費者安全調査委員会(消費者事故調)は
19日、子供の医薬品誤飲事故の経過報告を発表した。
大人が服用した後に置き忘れたもの以外に、
棚の中に保管した薬品まで足場を利用して子供が手にするケースがあった。

 消費者事故調は「保護者が想像しがたいような行動」があると指摘。
医薬品の処方・調剤時に注意喚起するほか、
誤飲した場合の相談機関の情報提供をするよう厚生労働相に意見を出した。

 経過報告書によると、5歳以下の子供が医薬品などを誤飲した事故情報の件数は、
2006年以降増加傾向にある。
公益財団法人「日本中毒情報センター」が把握した
12年の誤飲事故情報は8300件超で、
うち体に変調をきたしたのは約870件にのぼった。

 子供の手に届きやすい場所に置き忘れた医薬品を飲んだケースのほか、
床から130センチ以上の戸棚や、床から80センチ以上、
奥行き60センチ以上の調理台に置いた医薬品が誤飲された事例も発生。
子供が足場を持ってくるなどして手にするなど、
保護者が想像しがたい行動を取る可能性を指摘した。

 消費者事故調は子供の医薬品誤飲または誤飲未遂を経験した
保護者約500人を対象にアンケートも実施。
0~2歳児が届いた最高到達点は足場を使わない場合で140センチ、
使った場合は150センチだった。
保護者の約60%が過去に誤飲リスクの注意喚起を受けたことが
「ない」または「覚えていない」とした。
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