【山梨】インフル流行 警戒強化

YOMIURI ONLINE
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 県内で昨季より約5週間早く流行シーズンに入った
インフルエンザ。既に小中学校で学級・学年閉鎖が相次ぎ、
18日には峡東地域が注意報レベルに達した。
高齢者施設や保育園では対策を前倒しするなど警戒を強め、
医療機関では早めの予防接種を呼びかけている。

 ◆「せきエチケット」指導

 県健康増進課が18日に発表したまとめでは、
8~14日に峡東地域で1医療機関あたりの患者数が13・86人と、
注意報レベル(10人以上)に。
県内全域では流行入りの目安(1人以上)を超え、4・65人となっている。

 県内では今月に入り、7市町村の小中学校計11校が
インフルエンザによる学年閉鎖や学級閉鎖を決めた。
県教委によると、県内の小中学校では予防策として手洗いやうがいの徹底のほか、
「せきエチケット」として、せきが出る時はマスクをする、
マスクがない時は口を手やハンカチで覆うことを児童・生徒に指導している。

 60歳以上の高齢者約110人が利用する
社会福祉法人清長会「敷島荘」(甲斐市大久保)では、
施設にウイルスを持ち込ませないようにするため、
利用者の家族らが施設に入る際にはウイルスを通しにくい医療用マスクを配布し、
着用を求めている。
例年は1月から始める対策だが、流行が早まったことから、
今年は12月から実施。マスクは3か月分の1万枚以上を購入しているといい、
河野慶総務課長(42)は「施設にウイルスを持ち込ませないのが重要」と話す。

 ◆手洗い 1日8回

 あら川保育園(甲府市池田)では、
約150人の園児が登園後や外遊びした後、食事前やトイレの後など、
1日に8回以上は手洗いを実施している。

 ♪ハッピーバースデートゥーユー……。

 12月からはさらに園児が手洗いを短く済ませないよう、
歌いながら手洗いをする取り組みを始めた。
2回歌うのに30秒ほどかかるので、その間に手の平や手の甲、
指の間、爪の生え際、手首を念入りに洗えるという。

 同園では昨季、2月頃にインフルエンザに感染した園児が相次いだが、今年はまだいない。
保育士の田中恵美さん(48)は、「子どもたちも楽しそうに手洗いするようになりました。
楽しく予防して感染ゼロを目指したい」と話している。

 ◆妊婦向けにも

 産科婦人科清水クリニック(甲府市向町)では、
妊婦向けのインフルエンザの予防接種を10月から行っている。
流行シーズンは昨季より早めだが、予防接種を受ける妊婦の数は例年並みだという。
清水洋一院長は、「妊婦がインフルエンザにかかると肺炎などの
合併症につながる恐れが高まるため、予防接種を受けてほしい」と呼びかけている。
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