「戦争ノー」保育士ら決議 安保法案、賛成派は名駅で街宣

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「戦争やめて!」と書かれた紙を掲げ「特別決議」に賛成する出席者ら=名古屋市熱田区で

中日新聞
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 国会で審議中の安全保障関連法案をめぐり、東海三県にある民間保育園や障害者施設などで働く人たちの「全国福祉保育労働組合東海地方本部」(名古屋市熱田区)が六日、法案の廃案を求める特別決議を採択した。「子どもたち、障害を持つ人、高齢者の当たり前の生活を守るため」との文言を盛り込み、決意を込めた。
 同本部の起草委員が「難しい言葉をやめよう」と話し合って決めた決議は、まるで詩のよう。日ごろから幼い命や筋ジストロフィーなどの障害者らに接するだけに「平和な世界には戦争はいらないのです。だって戦争は、よわい人たちが被害を一番に受けます」などとつづられた。
 定期大会で保育士の土井美咲さん(24)が決議を読み上げて採択されると、約二百人が「戦争やめて」と書かれたプラカードを一斉に掲げた。決議は、それぞれの職場に持ち帰って施設利用者らに伝えるという。
一方、安保関連法案に賛成する「頑張れ日本!全国行動委員会愛知県本部」が六日、JR名古屋駅前で街宣活動を繰り広げ、約二百二十人が集まった。
 名古屋市議会議長の藤沢忠将市議(自民)や前仙台市長の梅原克彦・国際教養大教授らが登壇。藤沢市議は「日本は資源も食糧も輸入に頼っている。今後、今までと同じように確保できるとは限らない。応分の負担をするのは、日本が生き延び、世界に理解を得るために必要」と法案への賛同を求めた。
(奥田哲平)
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