女性経営者に聞く、仕事と子育て両立のメリット

女性経営者に聞く、仕事と子育て両立のメリット
ライフハッカー[日本版]
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「子育てしているからこそできる仕事術がある!」
最近出産したばかりの女性経営者がSNSで発信していた言葉に、衝撃を受けました。
バリキャリと呼ばれる女性が結婚、出産を経て子育てをしながら働くというと、仕事への負荷や弊害ばかりがイメージにあるからです。


出産も育児もめったに出来ない貴重な人生経験


その女性起業家は、下着コンシェルジュとして数々のメディアで活躍しながら美容商品の販売も手がけている、株式会社シルキースタイルの代表取締役社長、山田奈央子さん。
彼女自身、出産を機に同じく子育てをしながら働くワーママとの交流が増え、たびたびママ経営者の会を開いているそうで、冒頭の言葉が飛び出したのも、そんなママ経営者が集まる会でのヒトコマでした。
「魅力的な夜の会になかなか参加できない私達だからこその、昼間の繋がり。臨月なのにバリバリ働くママ経営者から、産後1か月なのにベビ連れで登場するママ経営者達まで、私の産前産後の行動と全く変わらない! 」 
「時間が制限されているママ経営者だからこそ、時間と出会いを大切にし、すぐにコラボの話や仕事のつながりができて、本当に話が早い!! 」
「そして、共通して言えることは、妊娠や出産を機に、子どもに関することも事業としてやりたくなる、ってこと」
といたって前向きで、いまある現状を悲観するどころか滅多にない経験として楽しみ、どうすれば成功につながるのかを常に考える経営者脳を、ワーママライフにも生かしています。

妊娠、出産、育児経験が仕事に与えた影響


具体的に、子どもが生まれたことでどんな仕事につながったのか尋ねてみたところ、
「私にとって子どもの存在は、商品企画や開発への大きな影響力になりました。妊娠期間や産後はホルモンのバランスが崩れ、お肌も髪もいつもとは変わり、体型も変化します。私は、一人目の断乳後にバストがかなり下垂したことにとても悩みましたし、二人目を妊娠した時には、肌がかなり荒れて皮膚科に行っても何を塗っても治りませんでした。このピンチをチャンスに変えようと、産後ママのためのブラや肌がデリケートなママに着て欲しいシルクインナーを開発しようと思いました」
とのことで、同時に時間の使い方も上手になったそうです。
「夜のうちに次の日の段取りをメモしておき、翌朝から効率よく家事も仕事もやるようになりました。仕事の打ち合わせなどは終わりの時間を決めて行動するようになったので、打ち合わせに集中でき、その場で結論まで導く、効率のいい仕事ができるようになりました」
なにより山田さんは出産後、「もっともっと子どものために仕事をがんばりたい!」と思う気持ちが高まり、一人目の妊娠時には、産休中にスタッフが食いっぱぐれないようにと、休みに入る前、一年分に相当する仕事を獲得、それは過去最高売上高になったそうです。
山田さんの経験は、職業に関係なく当てはまること。妊娠、出産、育児は、女性のワークライフバランスを一歩ステップアップさせてくれるチャンスであることは間違いなさそうです。

山田奈央子さん
盛岡生まれ、サウジアラビア育ち。
上智大学卒業後、大手下着メーカーに入社し下着 の企画・開発・MDを行った後、世界初の下着コンシェルジュとして雑誌、TVなどで下着のアドバイスを行う。著書に『下着の品格』(カナリア書房)。

大学時代の友人と設立した株式会社Silky Styleにて、経営のかたわら、自ら開発、プロデュースも行っている。同時に中小企業庁のグッドビジネスアワードを受賞した大使館プロジェクトPORTの代表などの社会活動にも力を入れ、大使館と女性社長や女性リーダーをつなぐプロジェクトを実施中。2児の母。
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