全国初コミュニティー型 鶴見区にこどもホスピス



大阪日日新聞
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難病の子どもやその家族らを支援する専用施設「TSURUMIこどもホスピス(TCH)」が、大阪市鶴見区の花博記念公園鶴見緑地にオープンした。看護師や保育士らが常駐し、遊んだり宿泊したりする部屋や音楽室を備えた憩いの施設だ。寄付金やボランティアで運営する全国初の「コミュニティー型子どもホスピス」となる。
 親や小児科医らでつくる一般社団法人「こどものホスピスプロジェクト」(高場秀樹理事長)が建設、運営する。
 施設は木造2階建て(延べ980平方メートル)。家族が過ごせるスイートルームのような宿泊室をはじめ、交流スペースやリビング、音楽室などを備えている。看護師や保育士、教師、理学療法士らが連携して対応に当たる。
 重い病気を抱えた子どもは外出が難しいものの、家庭的な雰囲気の中で学びや楽しみを得られるのが特長。介護にあたる親は、休息の時間を得たり、親同士で悩みを共有し合える利点もあるという。
 白血病の治療を続けている中学2年の北東紗輝(きたひがしさき)さん(13)=平野区=は、1日のオープン式典に参加し、「この施設で病気と闘う仲間と一緒に遊んだりして新しい友達をつくりたい」と話していた。
 建設費の約4億円は、日本財団と「ユニクロ」の寄付金でまかない、年間6千万円の運営費も寄付などを充てる。利用は無料。対象は18歳以下の子どもとその家族。初年度は120世帯の利用を想定している。
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 問い合わせは電話06(6991)9135、同ホスピス。
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