保育士の子どもが待機児童に 5人復職できず


河北新報
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子どもが保育所に入れず待機児童となり、復職できなかった仙台市内の保育士が4月1日時点で5人いることが22日、市が市内の保育施設を対象に実施した調査で分かった。
 調査は6月中~下旬、市内の保育所、認定こども園、小規模保育事業、事業所内保育事業の計234施設を対象に実施。うち229施設から回答を得た。
 保育士が育児休業から復帰できないことを理由に「保育体制を確保できなかったことがある」施設は25施設(約11%)。子どもの入所がなかなか決まらない保育士に代わる職員の採用を検討するなど「不安な時期があった」施設を合わせると、133施設(約58%)に上った。
 保育士の待機児童が原因で保育体制が整わなくなる事態が生じる可能性について、全体の7割近い158施設が「喫緊(1~2年後)に危機感を持っている」と回答した。
 国は保育士の待機児童問題が保育体制の充実を阻害しているとして、保育士の子どもを保育所に優先入所させる仕組みの導入を自治体に促している。政令市では札幌や千葉など半数以上の市が導入済みで、仙台市も導入を検討する。
 市の4月1日時点の待機児童は213人。保育の受け皿を拡大しているのに伴い、保育士の確保が課題となっている。
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