保育施設定員を千人増へ 17年度、明石市


神戸新聞様
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兵庫県の明石市が2017年度に募集する保育施設の定員を、16年4月より千人増やすことが27日、市への取材で分かった。千人規模の増加は政令市や中核市など人口規模の大きい自治体以外では珍しい。市は「施設整備費補助の上乗せで保育施設増設などがうまくいった。待機児童解消に向け弾みになる」とする。(藤井伸哉)
 市によると、市内の待機児童は4月現在で295人。関西の自治体で最多、全国で14番目の多さ。5年前の48人から急増した。年度途中の入園希望者が加わるため9月1日現在では431人。「親が育児中」など自治体が集計に加えない「隠れ待機児童」も353人いるという。
 市の16年4月の入所定員は4410人。「隠れ-」を含む待機児童解消を目指し、17年度に千人を増やすことに。建設費や改修費などの補助について市の負担を拡大し、90人規模の保育施設新設ならば、施設側の負担は5千万円から半減するという。新卒、潜在保育士採用時の現金支給や給与増額の補助も加え、総額5億6918万円の独自の緊急対策を打ち出した。
 厚生労働省などの統計では、16年4月に前年比で定員数を千人以上増加させたのは16自治体。県内の定員増は多い順に、神戸市868人▽加古川市557人▽尼崎市424人-などとなっている。
 一方で、明石市の定員増に対応するには保育士が約140人不足。定員拡大による保育需要の喚起や、保育士配置がより多く必要な0~2歳児の人数などもあり、待機児童が解消できるか、不透明な要素もある。
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