子供用の紙製家具が人気 値段も手頃で処分も簡単

産経ニュース様------------------------------------------------------------------------------------------------小さな子供がいる家庭を中心に、段ボールなどの紙製家具が人気を集めている。軽くて持ち運びがしやすく、成長に伴って不用になった際の処分が簡単なことが支持される理由だ。子供専用の机やいす、たんすなど商品の幅も広がっている。(中井なつみ)片付けの習慣を 「増えていく絵本やおもちゃの置き場所に困っていた」。東京都板橋区の女性(29)は、長女(3)のおもちゃなどを収納するため、通信販売のインターネットサイトで段ボール製のラックを購入した。「木製の同じような家具の半額で買えた」と満足そうだ。 紙製の家具は、ほとんどが1万円以下という価格面での手軽さに加え、子供が使いやすいように設計されており、軽量で動かしやすいのも魅力。子供の成長に伴って不用になれば、古紙回収に出せる製品が多い。特に賃貸住宅住まいで、将来的に引っ越しを考えている世帯のニーズが高いという。 ベネッセコーポレーション(岡山市)の通販サイト「たまひよSHOP」では、平成22年から未就学児を対象にしたオリジナルの段ボール家具シリーズ(2千~4千円台が中心)を販売。本棚や洋服だんすなど収納家具が人気だ。商品開発担当の楠本憲嗣さんは、「売り上げは右肩上がり。今年の春夏の売り上げは、昨年同時期の3割増。手軽さが人気のようです」と話す。リビングで 未就学児の場合、親と一緒にリビングで過ごすことが多い。そのため、リビングの一角に子供専用スペースを作りたいというニーズが高まっている。 文房具などを扱うコクヨ(大阪市)は、27年から段ボール家具の「Pasture(パスチャー)」シリーズを展開、子供用の机(3996円)といす(2160円)を販売している。身長90~120センチ、体重30キロまでが対象で、未就学児の利用を想定している。 赤い屋根の牛舎をイメージした机と、羊と牛をモチーフにしたいすは、インテリアとしてもかわいらしいデザイン。 同社アーツ&クラフツ事業部の川崎伸子さんは「家事をする大人のそばで、子供が絵本を読んだりお絵かきをしたりできるように開発した。3~6歳の子供の体格に合わせ、座面や机の高さも細かく計算しています」と話す。 組み立てやすさも重視し、パーツはすべて切り抜きをし、折り込む部分にあらかじめ線を入れている。はさみやのりなどが不要で、「10~20分あれば簡単に組み立てられる」(川崎さん)という。親子で一緒に 紙製の家具には、自分だけのオリジナルの家具が作れる楽しみもある。 生活雑貨を扱う良品計画(東京都豊島区)が運営する無印良品で扱う「じぶんでつくる紙管こどもイス」(サイズは2種類。大の対象年齢は5~6歳、小は同3~4歳)は、素材が無地のため、座面や背もたれの部分に好きなシールを貼ったり絵を描いたりしてアレンジできる。部品のパーツを付属の接着剤で付けるだけで完成する。 同社の生活雑貨部、松木寿子さんは「親子で作ればいい思い出になる。子供の手形を残してみたり、作った日付を書いてみたり、自由な発想で楽しんで」と話している。 ■選び方は? 紙製家具を選ぶときには、どのような点に気を付ければいいのだろうか。 整理収納アドバイザーの吉川圭子さんは「角が鋭利になっていないか、耐荷重はどのくらいかなど安全面に注意して選んで」とアドバイスする。段ボール製のいすは長時間座るとお尻が痛くなったり、姿勢が悪くなったりする可能性もあるため、「成長に合わせて木製のものなどに切り替えることも必要」と話している。------------------------------------------------------------------------------------------------
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