半年で1700人利用 「赤ちゃんポスト」の慈恵病院、思い広がる /熊本


毎日新聞様
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親が育てられない子どもを匿名で預かる「こうのとりのゆりかご(赤ちゃんポスト)」を運営する慈恵病院(熊本市西区)が、「エンゼルこども食堂」を開設してから半年が過ぎ、延べ約1700人の子どもらが利用した。2日はキッチンカー(移動販売車)6台が料理や飲み物をふるまった他、子どもの孤食などを解消する取り組みは市内12団体にも広がっている。
     2日に集ったキッチンカーはホットドッグやクレープなど料理や飲み物を提供した。先週のこども食堂を利用した子ども約60人には無料券を配った。発起人でタコス移動販売を手がける高浜毅さん(50)は「どんな理由があるにせよ、生まれた命を支えるゆりかごに賛同している。イベントを機に理解が広がればいい」と話した。
     各店は昨年7月から週替わりで1店ずつ病院前に出店し、売り上げの一部をゆりかごの運営費として寄付。キッチンカーの結束はこども食堂への支援となり、来年5月に10年を迎える赤ちゃんポストのプレ企画の意味もあった。タピオカを飲んだ市立城西小4年、湯元蓮慈さん(9)は「甘くてとってもおいしいし、にぎやかで楽しい」と笑顔だった。
     同院は4月28日に子どもの孤食などを解消しようと食事を無償提供するエンゼルこども食堂を開設した。こども食堂は毎週木曜午後5時、バランスのよい食事を院内の食堂で味わえ、これまで28回実施した。看護部長の竹部智子さん(48)は「子どもや大人がコミュニケーションをとる貴重な場であり、子どもの心が休まっているようにも感じる」と話した。【柿崎誠】

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