保育の人材育成へ 無利子で奨学金 吉田福祉会 燕市勤務が条件


新潟日報モア様
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地元の保育の担い手確保を支援しようと、燕市でこども園などを運営する吉田福祉会が無利子の奨学金制度を創設する。保育士や幼稚園教諭の養成校で学び、卒業後に燕市内の施設で働く予定の人に対し、月額3万円まで貸与する。吉田福祉会は「働く女性が増え、未満児の入園が増加した結果、人材が不足している。地域の担い手育成に貢献したい」としている。

 奨学金は、養成校に在学か来春に入学予定で、経済的な理由で就学が難しい人が対象。年齢制限はなく、市外在住者も申し込める。来年1月~3月末に募集を受け付け、審査の上で2017年度から支給する。卒業後、支給総額によって3~5年間で返済する。ただし吉田福祉会が運営するきららおひさまこども園などで働く場合は返還が免除される。
 燕市には25の保育園・こども園があるが、市子育て支援課によると公立園、私立園ともに人材確保が厳しい状況。特にニーズが増えている0歳児や1歳児の保育は、より多くの保育士を配置しなければならない。マンパワーを確保するため、子育て経験がある主婦など保育士の資格がない人を非常勤職員として雇うことも多いという。
 同課は、吉田福祉会の奨学金事業について「取り組みは市としてもありがたい。市内で働く保育士が増えればいい」としている。
 吉田福祉会の中野弘行・業務執行理事は「短大を除き、県央地域には保育士などを養成する専門学校がないため、新潟や長岡の専門学校に進みそのまま地元に戻らない人が多い。燕で働く意思がある人を支援したい」と話した。

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