子どもと年末の大掃除 道具作りや工具で楽しく


西日本新聞様
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●子どもと年末の大掃除
 大掃除の季節がやってきました。今年は子どもも一緒にできないかと考えています。子どもができる掃除や、やる気を出すポイントはありますか?
 ●道具作りや工具で楽しく
 猫の小町と申します。皆さんがお困りのことをたちまち解決していきます。建物の清掃管理などを手掛ける「ダイワス」(福岡市東区)の企画開発部係長、和田達史さん(45)に聞きました。和田さんは3人の女の子のお父さんでもあります。
 伝授するポイントは三つ。一つ目は、道具作りでやる気アップをさせること。「子どもは『掃除しよう』と言うと嫌がるので、まずはたきや雑巾など、一緒に道具作りをするのがお勧めです」と和田さん。
 はたきは「平テープ」などと呼ばれる平らなひもを使って作ります。荷造りなどに使うポリエチレンなどの合成樹脂製で、ホームセンターや100円ショップで手に入ります。
 まずはこのひもを、同じ長さで束にし、中央を縛って、先をヘアブラシなどで細かく割きます。それを長い棒の先に固定すれば出来上がり=イラスト。「振ったら静電気が起きて、ほこりを吸い寄せる」とメカニズムを教えると、子どもが実践してみたくなるそうです。はたきの棒を長めにすると、普段は届かない本棚の上も子どもだけで掃除できます。
 たんすの整理がてら、不要な服で雑巾を一緒に作るのもお勧め。気に入った柄や色で作った雑巾には愛着が湧き、使いたくなってくるそうです。
 二つ目は、好奇心をくすぐること。
 難関と思われがちな換気扇の掃除も、工具に興味のある子には最適です。
 一般家庭の換気扇は、ドライバーでねじを外せばフィルターやカバー、ファンまでは誰でも取り外して洗える仕組み。子どもにドライバーの使い方を教えて「分解して」と頼んでみましょう。部品の洗浄は大人が担当し、組み立てる際に再び手伝ってもらいます。温水洗浄便座を取り外してのトイレ掃除も「めったに見られないので好奇心をくすぐる」と和田さんは言います。
 三つ目は、安全な作業を選ぶことです。
 洗浄力の強い洗剤を使う作業は手が荒れるので、なるべく大人が担います。
 洗剤が必要ないのは網戸の掃除。100円ショップなどにある「水だけで汚れが落ちる」とうたったスポンジを使えば素手で掃除ができ、子どもにも安全です。洗剤を使う場合でも食器用で十分だそうです。
 窓は「スクイージー」と呼ばれる窓用ワイパーを使うと一番きれいになりますが、高階層ではベランダから階下に落とす危険もあるので、子どもがする場合は雑巾による水拭きと、から拭きを繰り返す作業が安全です。
 「大掃除は『気持ちがいいし、ほめられる』という掃除のメリットを子どもに伝えるいい機会」と和田さん。お助けいただきありがとうございました。

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