男性保育士の職場環境整備 千葉市が4月から


東京新聞様
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千葉市は、市立保育所で働く男性保育士の職場環境を整備しようと「男性保育士活躍推進プラン」を策定した。4月からの10年間で、現在はいない男性の保育所長を5人に増やすほか、女性保育士と分け隔てなく園児の世話をできるようにしたり、男性用のトイレや更衣室の整備などを盛り込んだ。市によると、男性保育士に特化した取り組みは全国的にも珍しいという。(柚木まり)
 市によると、市立保育所で働く男性保育士は、昨年四月現在で五十人。全体の7・1%で政令市では四番目に多いが、男性の保育所長はゼロで女性保育士に比べて管理職が圧倒的に少ない。プランでは、男性の保育所長を二〇二二年四月までに一人、二七年四月までに五人に増やす目標を設定している。
 プランは、現場で働く男性保育士らから、困り事や課題などを聞き取り、策定した。
 保育現場では、女児の保護者から着替えやプール遊びの際、男性保育士には対応してほしくないなどの要望があったという。トラブルを避けるため、所長の判断で女性の保育士のみが対応するケースもあった。市は昨年九月、市立保育所では保育士の性別にかかわらず園児に対応する旨を保護者に通達。今後も理解を求めていくとしている。
 この他、プランには、職場で孤立しないよう、複数の男性保育士を配置することや、キャリア形成を目的として、男女を問わず保育所以外の部署に異動させることなども盛り込んだ。現状では男性用のトイレや更衣室などの設備が整っていない保育所が多く、今後、整備を進める。
 熊谷俊人市長は「男性が多くの保育所で働くことで、男性だからこそ、子育てで担える部分が多くあることに気づいてもらえるのでは」と期待を込めた。
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