保育園に入れないのはナゼ!? 待機児童の親ら議員会館で本音の話し合い


東京新聞様
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今春の入所を目指して保育所探しをした親らのグループが七日、千代田区の衆院第二議員会館で「#保育園に入りたい!を本気で語ろう」と題した催しを開いた。保育政策に詳しい専門家らが登場。財政問題、行政や政治家の意識の低さなど保育所整備が進まない理由を挙げ、「母親だけの問題にしない」「保育観の転換を」と訴えた。
 主催は「希望するみんなが保育園に入れる社会をめざす会」。同会は会員制交流サイト(SNS)で「保育園に入りたい」という声を広げるキャンペーンを展開。今回の催しは、世論を盛り上げ、保育問題に対する知識を深めようと企画した。子どもが待機児童になっている親ら約百五十人が集まった。
 ディスカッションでは、病児保育を手掛けるNPO法人フローレンス代表の駒崎弘樹さんが「(施設整備と需要増の)いたちごっこと言うが、自治体は低い目標値にしている」と指摘。「保育問題は当事者でなくなると関心が薄れ、社会運動になりづらかった。男性も女性も関係なく、経済界も巻き込み、連帯して解決を」と話した。
 国内外の子育て施策に詳しい日本総研主任研究員の池本美香さんは、ニュージーランドなどの事例を紹介。「海外では『保育園は子どもにとって必要』との視点で整備している。日本も保育観を転換しないと、待機児童の根本解決にはならない」と語った。
 長男(1つ)が申し込んだ十六カ所全てに落選し、二次選考の結果待ちという横浜市の女性会社員(43)は「子どもが生まれて初めて、こんなに厳しいんだと肌で感じた。行政や政治家が耳を傾けてくれるよう、声を上げ続けたい」と話した。 (奥野斐)
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