関西で企業内保育所拡大 近鉄グループHDやフジオフード



日本経済新聞様
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 関西で企業内保育所を設置する動きが加速している。近鉄グループホールディングス(HD)は来年4月、保育所を近鉄百貨店の3店舗に開設する。定食店運営のフジオフードシステムは現在の1カ所から3カ所に増やす。従業員の子育てを支援し、人材確保につなげるほか、一部は地域住民にも開放、地域密着度を高める狙いだ。
 両社とも待機児童を解消するため政府が昨年度から導入した「企業主導型保育」の仕組みを活用する。保育士の配置人数など一定の条件を満たせば国から認可保育所並みの補助金が受けられる。
 近鉄グループHDは、近鉄の主要駅に隣接する近鉄百貨店の上本町店(大阪市)、奈良店(奈良市)、四日市店(三重県四日市市)の施設内に設置。奈良店は定員30人のうち15人を沿線住民らから受け入れる。残り2店舗はグループ従業員専用とする。
 フジオフードは子会社を通じ1月に大阪市北区に初めて開設した。本社まで約500メートルで、半径1キロメートルに同社店舗は約10店ある。定員は約30人で従業員と一般向けがほぼ半々となっている。
 10月中旬にさらに周辺に設置する予定で、来年には北区にもう1カ所開設する。今後も関西で自社店舗が多い地域で増やしていく。
 同社では社員やパートの女性に子供ができると辞めてしまう例が多い。保育所設置で、妊娠・出産を機に退社した人も復職しやすい環境を整える。
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