さいたま市、保育士獲得へ体感ツアー


日本経済新聞様
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さいたま市は20日、保育施設への就職を希望する東北地方などの学生を招き、市内の保育施設や文化・観光施設をバスで巡る「保育体感ツアー」を実施すると発表した。保育士採用の都市間競争が激しくなっており、同市内で働く楽しさや住みやすさをPRし、人材確保につなげる。
 東北、上越新幹線による交通アクセスがよい宮城県や福島県、新潟県を中心とした地域で、保育士を養成する大学、短大、専門学校の学生が対象。各校を通じて7月下旬から9月下旬に4回、各15人の定員で募集している。
 JR大宮駅に集合し、近くの子育て支援施設で市の施策などについて説明した後、保育施設や武蔵一宮氷川神社、大宮盆栽美術館などをバスで巡る。参加は無料で、往復の新幹線の費用も市が負担する。200万円の事業費を計上している。
 市は2016年度に3県を中心とした地域の学校約100校を訪問し、市内保育施設への就職をPRする「保育士採用プロモーション活動」を開始。市内保育施設の新規採用は計626人に上ったが、そのうち12人は訪問した学校の卒業者であることが把握できているという。学生に直接市内を訪問してもらえれば、同地域からの採用が増える可能性があるとみている。
 市内では18年4月に向け、新たに300~400人の保育士が必要となる見込みで、2つの施策を連動させ、保育士確保の取り組みをさらに強化させる。

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