保育士の給料上がる? 加算金、若手への振り分け可能に

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朝日新聞様
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 私立の認可保育園で働く経験7年以上の保育士に月4万円加算する処遇改善制度について、政府は保育園ごとの判断で加算金を若手保育士に振り分けられるようにする方針を決めた。若手の処遇を手厚くして離職を食い止め、待機児童問題の解消を進める狙いだ。

 内閣府などが近く都道府県などに通知を出し、4月から実施する考えだ。

 保育士不足が待機児童解消の大きな壁となっており、政府は低賃金を改善しようと今年度からこの加算金を導入した。ただ、経験7年以上の人が大勢いても、加算対象は全体のおよそ3分の1が上限だ。また、保育園ごとの判断で加算金を他の保育士に振り分けられるが、同様のキャリアを持つ人に限っている。

 保育の現場からは「不平等で職場のチームワークが壊れる」など不満の声があがり、勤務条件を統一するために加算金の申請を見送る園も出ている。このため政府は振り分け可能な対象を、経験3年以上の人に広げる。ただ、キャリアアップの意味合いを残すため、加算対象の半分の人は月4万円を満額受け取ることを条件とする。このため同じキャリアでも賃金差は残ることになる。

 また、加算条件となっている国指定の研修の受講については新年度から5年の間に受講すればいいことに変更する。(西村圭史)

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