子どもの交通事故被害、“ある年齢”が突出

車の交通事故のイラスト(男性)
TBS NEWS様
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 歩行中に交通事故に巻き込まれた小学生は、過去5年間で2万7000人に上ります。そして、被害者を分析すると、事故に遭いやすい年齢が明らかになりました。

 通学路の直線道路を走る車。と、次の瞬間、ランドセル姿の男の子が飛び出してきて、危うくはねられそうになりました。
 こちらの道路では、大通りに出ようとしたその時、突然、女の子が飛び出してきました。
 さらにこちらでは、路地から男の子が走りだしてきました。

 警察庁によりますと、2013年から去年までの5年間で、歩行中に交通事故に巻き込まれ死傷した小学生は、およそ2万7000人にのぼります。さらに分析したところ、死傷者数は1年生が7461人と他の学年と比べ最も多く、6年生と比較すると3倍以上の差があることがわかりました。

 なぜこんなに多くの小学1年生が交通事故にあってしまうのでしょうか。交通心理学に詳しい帝塚山大学の蓮花一己学長は、こう指摘します。

 「幼稚園とか保育園の場合は、基本的にバスで通園して、家庭では親と一緒ということで、一人になるという経験が非常に少ない。遊んでいると注意がそっちに集中してしまうので、左右の確認はますますおろそかになる」(帝塚山大学 蓮花一己 学長)

 また、小学校低学年ほど身長が低いため、車の陰に隠れてドライバーから見えにくいことや、下校時は最も事故が多くなる夕方であることなども、事故に遭いやすい原因だといいます。

 全国の警察では、子どもの事故を減らすために、小学生になる前から交通ルールを教える教室などを開いています。

 まもなく入学シーズン。新1年生も、車を運転する人も、より注意を払うことが重要だと言えます。(22日16:38)



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