保育士試験である問題に「正解がないのでは」と指摘 担当者「検討します」

試験を受ける会社員のイラスト(女性)
BuzzFeed様
------------------------------------------------------------------------------------------------

4月21日、22日にあった保育士試験で、科目「社会福祉」のある問題について「正解がないのではないか」と受験生らが指摘している。

回答は選択式だった。解答速報を発表した、通信教育を手掛ける「ユーキャン」は「解なし」、福祉専門スクール「キャリア・ステーション」は「2または3」の複数解答で、見解が割れた。

BuzzFeed Newsは、試験を担う全国保育士養成協議会に問い合わせた。【BuzzFeed Japan / 瀬谷健介】

国家資格試験である保育士試験は、通常、まず「社会福祉」や「児童家庭福祉」など9科目の筆記試験にすべて合格する必要がある。

合格者は、音楽表現、造形表現、言語表現の3分野から2分野を選択する「実技試験」を受けられる。いずれも合格した人が、保育士として登録できる。2017年の合格率は約22%で狭き門だ。

指摘を受けている問題は、「児童の権利擁護とその根拠法」に関して、適切な記述を「◯」、不適切なものを「×」とした場合に、正しい組み合わせを選ぶものだった。

問題文と組み合わせはこうだ(原文ママ)
A 児童の意見表明権は、「児童の権利に関する条約」に規定されており、日本政府は条約の締約国であるため、その権利が守られるように施策を考え実施しなければならない。

B 親子間の情緒的関与が過度に不足することにより子どもに重大な発達障害を与えることを防ぐため、「刑法」が「保護責任者遺棄罪」という罰則規定を設けている。

C 親が子どもを学校に通わせないなど、児童の教育を受ける権利が侵害された場合、「学校教育法」において児童のその権利を擁護する規定が設けられている。

D 子どもの将来が生まれ育った環境によって左右されることのないように、「子どもの貧困対策の推進に関する法律」が制定されている。

(組み合わせ、左からA,B,C,D)

1.◯ ◯ ◯ ×

2.◯ ◯ × ◯

3.◯ × ◯ ◯

4.× ◯ × ◯

5.× × ◯ ×



------------------------------------------------------------------------------------------------