「妊娠順番制」 保育士ルール激論 人権×運営、賛否の背景

妊娠中の夫婦のイラスト「奥さんをいたわる旦那さん」
産経ニュース様
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 保育園など女性が多く働く職場で、妊娠や出産の順番を決める「妊娠順番制」を取っているケースが議論を呼んでいる。「愛知県の私立保育園で妊娠順を園長が決めている」という新聞の投稿をきっかけに、インターネット上やテレビ番組で取り上げられた。人権に関わる問題として批判的な意見が相次ぐ一方、「欠員が複数出れば立ちゆかない」と理解を示す意見も。深刻な保育現場の人手不足が背景に浮かぶ。

 「マタハラ」か

 「保育士同士が話し合って妊娠する順番を決めている。おかしくないか」。昨年、東北地方のある公立保育園から労働組合に現場の声が届けられた。労組関係者は「代替の保育士を確保できないことが要因の一つだった」と話し、運営に支障を来さないために保育士らが自主的に順番を決めていたという。

 この「順番制」に、ネット上では「個人の生活設計に関することで、職場が口を挟むべきではない」「マタニティーハラスメント(マタハラ)ではないか」などと、否定的な意見が次々寄せられた。そもそも妊娠、出産がすべて計画通りになるわけではなく「妊活が話題になるくらいで、思うようにはできない」と、ルール自体が無意味だと指摘する声もあった。



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