西日本豪雨 保育所浸水 再開できず

床上浸水のイラスト
読売新聞さま
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◇広島、呉など 近隣施設受け入れも

 西日本豪雨で、広島、呉、三原、坂の4市町の保育所では、床上浸水などの被害を受け、園児の受け入れを中止している所が出ていることが県の調査でわかった。代わりに、近隣の施設で子どもを受け入れるなどしているが、再開のめどがたたない保育所もあるという。(平井宏一郎)

 広島市などによると、三篠川と奥迫川にはさまれた場所にある安佐北区の「深川保育園」では6日、園の裏を流れる奥迫川が氾濫し、1階が床上約60センチの浸水被害を受けたという。

 「避難準備・高齢者等避難開始」が発令された段階で、職員は園児をいったん2階に避難させた。インターネットで三篠川の水位や、今後の降水予測などを確認し、園外のさらに高い建物に避難することを決断。園舎は浸水被害を受けたが、園児らにけがはなかった。この保育園は、2014年の広島土砂災害を受け、災害時対応の研修を重ねており、スムーズに対応できたという。

 職員らは泥が流れ込んだ園内の掃除や、浸水した机や椅子の運び出しなど復旧作業にあたるが、市は11日から近隣の保育所で園児の受け入れを始めた。

 坂町によると、坂町小屋浦の「小屋浦みみょう保育園」も1階部分に土砂が流入するなどして、再開のめどが立たない状態という。代わりに近くの子育て支援センターで受け入れているが、保護者からは利用の要望が相次ぎ、17日以降はセンターや別の保育所で受け入れを検討している。

 県によると、被害を受けた保育所の総数はまだ判明していないが、園舎の被害が大きく、再開のめどが立たない保育所は、他にも複数あるという。

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