学校・保育園にエアコンを 県内で設置の動き拡大

冷房で涼む人のイラスト
信毎Webさま
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県内で記録的な猛暑が続く中、伊那市は25日、市立保育園など20園の保育室と市内全21小中学校の教室のエアコン設置を進める意向を明らかにした。上伊那郡箕輪町も、来年度以降に予定した町内3保育園の保育室への設置を可能な限り前倒しすると表明。諏訪市、安曇野市も小中学校などへの設置の検討を始めるなど、学校現場でエアコン整備の動きが広まった。各自治体とも、子どもの健康には代えられない―との認識で、予算確保に奔走する。

 伊那市子育て支援課によると、市内20園に保育室は約120ある。8月中旬までに、3歳未満児の保育室や西日が強い保育室などのエアコン設置を完了。その他は来年度にかけて設置する。市内の小中学校の教室は、保健室や理科室など特別教室を含め約600。保健室以外の大半はエアコンが未整備で、市は「来年度当初予算には費用を盛りたい」(白鳥孝市長)としている。国の補正など財源確保の見通しが付けば本年度中に補正予算を組むことも考えている。

 箕輪町は町内全8保育園のうち、エアコン設置が完了していなかった上古田、長田、東みのわの3保育園について、設置時期を来年度以降から可能な限り前倒しする。白鳥政徳町長は「予算の状況を見ながら進めたい」とした。

 諏訪市は、市立小中学校11校の教室と、市立保育園13園の保育室にエアコンを設置する検討を始めた。現在は、市立保育園の3歳未満児の保育室と一部小中学校の保健室にエアコンがあるが、それ以外は扇風機で対応している。

 市教育委員会と市こども課によると、市立小中学校は計164学級、保育園の未満児以外の保育室は55。金子ゆかり市長は、今夏中の設置は間に合わないとした上で、「地球温暖化の傾向を考慮すると、今後もこうした猛暑が想定されるので対応を検討しないといけない」とした。市は、自宅にエアコンがない高齢者らの緊急避難場所として図書館や市文化センターなどの空き部屋を活用できるかどうかも検討する。

 安曇野市は、西日が強い教室の位置など市内小中学校の状況を把握した上で設置を検討する。宮沢宗弘市長は「一気に設置とはいかないが、これだけ暑さが続けば対応せざるを得ない」としている。

(7月26日)


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