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「研修」のイラスト文字
大分合同新聞さま
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大分市の大分大学教育学部付属幼稚園(石川照代園長)は、本年度から県内の幼稚園教諭や保育士らの現場研修を受け入れている。悩みや課題を抱える人が多く、離職者もいる中、やる気にさせる声掛けや、もめ事の仲裁法など実践力が身に付くよう指導。自信を持って子どもたちに向き合ってもらおうとしている。

 幼児教育の研究に取り組む同園は昨年度、県内全ての幼稚園、保育所など428施設にアンケートを送付。回答した勤務年数10年未満の教諭ら約300人のうち、97%が現場で何らかの悩みや困り事を持っていることが分かった。
 内容は▽子どもが夢中になれる遊びの工夫▽発達障害をはじめ特別な支援が必要な子どもとの関わり方―などが多かったという。
 若い世代には、理想とうまくできない自分とのギャップに悩み、離職する人もいる。課題の解決には保育力アップが不可欠と考え、従来の座学に加えて、現場研修の場を設けることにした。
 6月、希望する幼稚園、保育所などから教諭、保育士の受け入れを開始。半日か丸1日、子どもと接する担任教諭の姿をじっくり見てもらった上で、疑問に答えたり、悩みの相談に乗っている。これまでに17人の申し込みがあった。
 7月4日は4人が参加した。県南地域のこども園で働く幼稚園教諭(27)は、担任が色紙遊びをする3歳児16人を上手に褒めたりする様子を、メモを取りながら熱心に見学。「言い合いになったときの接し方が勉強になった」という。
 石川園長(56)は「各自の課題について、研修で解決のヒントを見つけてほしい。意欲や夢を持って就職した先生が自信を持って働き続けられるよう、支援していきたい」と話している。 

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