潜在保育士掘り起こし 豊橋市/女性活躍推進へ増す重要性/年内100人登録50マッチング目指す/支援窓口成果「日本一」へ意気込み

ハローワークのイラスト「係員と面談」
東日新聞さま
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保育現場の求人・求職あっせん業務を行う豊橋市の支援窓口が成果を上げている。4月の開設以来、16人のマッチングに結び付いた。慢性的な保育士不足の解消に向け支援窓口が果たす役割は、女性の活躍推進を図る上でも重要さを増している。

 今年度、市は保育課に「保育士・保育所支援窓口」を開設。職員がイベント会場に出向いたり、コミュニティFM局「エフエム豊橋」に出演したり、LINEを活用したりと様々な情報発信の方法で、保育士資格を持ちながら仕事に就いていない人の掘り起こしを図ってきた。

 保育士として働いていて結婚や出産などで一度離職すると、復職を希望しても相談先が分からないとの声は多い。そうした「潜在保育士」にとって市の支援窓口は便利な存在で、これまでに46人が登録。希望する勤務形態を把握した上で市は求人する保育所に紹介し、16人の再就職が決まった。

 市によると、自治体が保育士資格を持つ人の相談に乗り、就職先を紹介する取り組みは、県内ではほかに岡崎市だけだという。豊橋市は年内に100人の登録と50人のマッチングを目指す。

 相談に来た人には、職員が親身になって対応する。療養期間を経て再就職の相談に支援窓口を訪れた市内の女性(20代)は「体調のことを理解してくれるので、ありがたい」と話す。

 就職後に保育士と保育所の双方から話を聞くフォロー体制も市保育課の大切な業務。足立まゆみ主幹は「日本一の支援窓口にしたい」と意気込む。

 保育士の掘り起こしにより保育所が充実すれば、今より働きに出られる母親が増え、女性が活躍する社会の実現に向け前進する。人口減少が進む地方では貴重な労働力確保につながり、地域経済を活性化させる可能性を秘める。


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