学童保育希望増、対応追われる町 閉鎖した施設を復活 野木・佐川野小

学童保育のイラスト
SOONさま 
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【野木】学童保育の利用希望者増加に伴い、町は施設や指導員確保などの対応に追われている。佐川野小の学童保育では本年度、希望者が定員40人を超過。町は受け入れ枠を増やすため、一度閉鎖した旧学童保育室を復活させ、夏休み中の開設にこぎつけた。同校では、全児童82人の過半数となる48人が利用している状況だ。

 佐川野小の体育館2階にある会議室が1日、学童保育室として復活した。定員16人で、小学4~6年生の15人が利用する。

 「今までおばあちゃんちに行ってたけど、ここに来れば友達に会えるからうれしい」。6年井上唯愛(いのうえゆあ)さん(12)は、再び通えるうれしさを口にした。3月まで既存の学童保育室を利用していたが、4月以降は定員オーバーで通えなくなっていたという。

 同校の学童保育室は2006年、体育館に開設された。定員15人で運用していたが徐々に手狭となり、12年に専用の建物を体育館の隣に新設した。その後も共働き世帯の増加を背景に希望者は増え続け、今年4月には定員超過で高学年を中心に6人が入れなかった。旧施設の復活によって定員は計56人となり、計48人が利用している。

 学童保育の対象学年が拡大したこともあり、利用者は全体的に増加している。町教委によると、町内の学童保育の定員は12カ所407人。08年の6カ所165人と比べ、10年間で約2・5倍に増えた。

 町は校舎の空き教室を改修したり分割したりして、施設を確保してきた。それでも全体で数人の待機児童がいるという。

 菊地良夫(きくちよしお)教育長は「今後も希望者が増えれば、地域の協力を得て運営する放課後子ども教室なども視野に入れていく必要があるだろう」と新たな方策を検討する考えを示した。

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