ケーズHD企業内保育所 仕事と子育て両立支援 1、2歳児 地域の乳幼児も受け入れ

四つ子のイラスト
茨城新聞クロスアイさま
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大手家電量販店の「ケーズホールディングス」(本社水戸市)は今月、同社初となる企業内保育所「ケーズ&リリーナーサリー」を水戸市内に開園した。学校法人「リリー文化学園」(水戸市)とコラボし、子育て中の従業員が安心して、仕事と子育ての両立を図れるほか、1歳児と2歳児は、従業員以外の地域の乳幼児も受け入れる。

今月1日、水戸市酒門町のケーズデンキ本店すぐ隣に「ケーズ&リリーナーサリー」が開園した。運営するのは、幼児教育に実績のある学校法人「リリー文化学園」(水戸市)。入園した乳幼児たちは、同学園の「育脳教育」の理念の下で、子どもの成長に必要な五感を伸ばす遊びや、電子黒板を使って、ネーティブスピーカーの発音を聞き、楽しみながら英語に親しめたりする。保育室などには、加湿エアコンや空気洗浄機などの最新設備も整っている。

受け入れ人数は、通常保育は0歳児3人と1、2歳児が8人ずつの合計19人。開所は土・日曜日も含む週7日。開所時間は午前8時〜午後7時までだ。同園での保育は、2歳児までだが、3歳児以降は、認定こども園「リリーの森幼稚園」(水戸市)に優先的に入所できるという。

保育料は、従業員に関しては、同社が福利厚生として一部負担。また、同園指定の制服も子どもの成長に合わせて無償貸与する。従業員以外の子どもも1歳児、2歳児をそれぞれ2人ずつ受け入れるが、保育料は、一人当たり3万7千円という。

開園式では平本忠同社社長が「従業員第一。ワークライフバランスが叫ばれる中、仕事と育児を両立できる充実した環境を提供し、雇用にもつなげていきたい」などと力を込め、若林静香同園長(43)は、「大切な幼児期を月齢や個性など、一人一人に合わせて保育していきたい」と笑顔で話した。
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同社によると、水戸近郊には0〜2歳児の乳幼児を育てる従業員は、約30家族。本社商品本部で働く斉藤元樹さん(38)も開園に期待を寄せる一人だ。現在、育休中の妻・恵里佳さん(31)が来年4月に職場復帰する。それに合わせ、同園に長男の大翔ちゃん(8カ月)を預ける予定。斉藤さん一家は、5月に群馬県から転勤してきたばかり。「慣れない土地で“保活”をしなくて済んだ。非常にありがたい。家庭で教えられないこともある。(リリー)の教育理念も安心。入園を楽しみにしている」と来春を心待ちにしている。

同社人事部によると、「育児休業は3歳まで取得できるが、0歳児から受け入れることで、早めに職場復帰したい従業員も応援できる。ニーズが増えれば、保育士の数も増やし、対応していきたい」と話す。(鈴木聡美)

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