“10連休”の2019年GW… 小さな子を持つ親が“不安を感じる”理由

ゴールデンウィークのイラスト「タイトル文字」
@niftyさま
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シンガーソングライターのLOVEがパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「LOVE CONNECTION」。1月16日(水)の放送では、レギュラーコーナー「毎日新聞 PRESENTS NEWS CONNECTION」に、毎日新聞 編集編成担当補佐の前田浩智さんが登場。“10連休”で話題の2019年のゴールデンウィークに解説してくれました。

LOVE:今年のゴールデンウィークは10連休で、ちょっとした騒ぎですよね。それにしても、どうして急に10連休が出現したのでしょう?

前田:新天皇の即位がなければ、4月27日(土)~29日(月・祝)までの3連休と、5月3日(金・祝)~6日(月・振休)までの4連休でした。しかし、2018年10月の閣議で、新天皇即位日を祝日にすることが決定したのです。

LOVE:でも、1日増えただけですよね?

前田:確かに増えたのは1日だけですが、「国民の祝日に関する法律」、通称「祝日法」のマジックによって、3日間、休日が増加したのです。

LOVE:マジック?

前田:祝日法では、「その前日及び翌日が『国民の祝日』である日は休日とする」と定められています。4月29日(月・祝)は昭和の日。5月1日(水)が新天皇即位日で祝日になるので、間に挟まれている4月30日(火)は自動的に休日になります。さらに、5月3日(金・祝)の憲法記念日。新天皇即位日との間にある5月2日(木)も休日になります。こうして10連休になったのですが、暦が1日でもずれていたら実現しなかった大型連休ですね。

LOVE:お出かけする人が増えそうですね。

前田:海外旅行は、例年の3~4倍の予約件数になっている旅行会社もあるようです。すでにヨーロッパなどの長距離路線は埋まったとの話も。国内外の港を巡るクルーズ船も人気だそうです。ディズニーランドなど、国内の行楽地も相当賑わいそうですし、デパートやショッピングモールなども集客を見込んでいろんなイベントを検討中だそうです。いつもにも増して盛り上がるゴールデンウィークになりそうですね。

LOVE:ただ、不安もあるそうですね。

前田:一番不安なのは、小さい子どもさんがいる親でしょう。保育所は通常、日曜日や休日はお休みです。4月27日(土)は子どもを預かってもらえても、その翌日からは9連休。サービス業の方だと、ゴールデンウィーク中は休めない場合もあるでしょうから、頭を悩ましているのでは。また、ゴールデンウィーク明けを心配する声も聞きます。

LOVE:明けてからですか?

前田:子どもたちは、保育所や小学校の生活にようやく慣れたところで10日間も休むわけですから、せっかく身についた習慣がリセットされてしまうことも。ゴールデンウィーク明けの保育所などでは、泣き叫ぶ子どもが多いかもしれません。

LOVE:ゴールデンウィーク中は、病院も休みですよね。

前田:多くの医療機関は、休日はお休みです。5月7日(火)にならなければ、かかりつけの先生に診てもらえないことになりそうです。このお正月、私の子どもがインフルエンザにかかり、休日診療所に連れて行ったのですが、狭い待合室で4時間近く待たされました。ゴールデンウィークは風邪が流行するシーズンではありませんが、小さな子どもはすぐに熱を出すので、こうした負担も心配になりますよね。自治体によっては、小児科や整形外科の休日担当の先生を増やしたりするところもあるようです。

10連休に期待が高まる一方で、いつもにも増して不安もよぎるゴールデンウィーク。そもそも“休み下手”な日本人が超大型連休を有意義に過ごせるかどうかも問題のようです。

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