「中1ギャップ」解消へ小中連携教育/高松市

SHIKOKU NEWS
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 小中連携教育を推進している高松市教委は2015年度から、
市内全ての公立小中学校で連携教育を導入する。
児童・生徒の交流や教員の相互派遣などを通じて、
義務教育の9年間を見通した教育を目指すもので、
学習意欲の向上のほか、中学校の生活になじめず不登校などに陥る
「中1ギャップ」の解消につなげる。

 高松市では、2010年4月に、施設一体型小中一貫教育校の
高松第一学園(松島町)が本格開校。
小中9年間を通じたカリキュラムを実践している。

 同校の研究成果を活用するため、12年度からは、
中学校区を軸にした小中連携教育推進校の指定をスタート。
来年度は8中学18小学校を新たに指定予定で、
これにより市内全域の23中学48小学校で小中連携教育が行われることになる。

 具体的な連携としては、小中で合同行事を開催し
児童・生徒が一緒に活動する場を設けたり、
6年生が中学の授業を体験することにより、中学校との“距離”を縮めている。
教員側は、小学校の英語学習に中学校の教師が加わるなどの「乗り入れ授業」のほか、
育てたい子どもの姿を共有するための合同研修の充実を図っている。

 市教委によると、小中間のこまめな調整の必要性や研修時間の確保などの課題はあるが、
取り組みの結果、不登校の数が減ったり、児童・生徒の学習意欲が高まるなど、
一定の効果が表れている。
「小中を通して子どもを育てる」という教員の意識改革にもつながっているという。

 市教委学校教育課は「小中9年間を連続的にとらえた教育を行うことで、
子どもたちの健やかな成長をサポートしていく」としている。
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