GDP600兆円へ育児、介護支援 諮問会議が「骨太方針」骨子を提示 

家族のイラスト・祖父・祖母と孫(カラー)


産経ニュース
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政府は11日開いた経済財政諮問会議で、経済財政運営の指針「骨太方針」の骨子を示した。安倍晋三政権の掲げる名目国内総生産(GDP)600兆円達成に向けて成長力を強化するため、子育て支援や介護の環境整備といった社会保障政策の充実を強調した。景気回復による税収増を「アベノミクスの成果」とし、社会保障関連の財源に充てる方向性も明記。政府は月内の閣議決定を目指し、具体化の作業に入る。
 安倍首相は会議で「600兆円経済と平成32年度の財政健全化目標の達成を実現させるため、財政、経済再生に向けた取り組みと、聖域なき歳出改革を進める」と述べた。
 今回の骨太方針は前年に続き、基本方針として「経済再生なくして財政健全化なし」と、経済成長と財政再建の両立を掲げる。
 労働力を確保して成長力を底上げするため、社会保障政策の必要性を前面に出したのが特徴だ。具体的には結婚・出産や育児の支援、高齢者の就業促進、介護の環境整備などを盛り込んだ。今後の具体化にあたり、1億総活躍プランの内容も反映させる。
 このほか、人材育成や研究開発投資の促進、サービス産業の生産性向上などを通じた成長戦略加速の必要性に言及。追加経済対策の策定も念頭に、賃上げや可処分所得の引き上げ、プレミアム付き商品券の発行といった消費喚起策の重要性を訴えた。
 また、熊本地震で被災した地域の復旧支援を進める方針も掲げた。
 財政運営に関しては、32年度の基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)黒字化に向け、昨年策定した「経済・財政再生計画」の実行などを通じ、経済・財政一体改革を着実に進めるとした。
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