児童虐待が最多更新 2年連続 相談は17%増1438件 新潟


産経ニュース
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平成27年度に県内の児童相談所(児相)で対応した児童虐待の相談は前年度比211件、17%増の1438件(速報値)にのぼり、2年連続で過去最多を更新した。中でも心理的虐待は26年度と比べて23・6%増となり、全体のほぼ半数を占めた。家庭内での暴力を見た子供たちも心理的な虐待を受けたとして、県警が通告するケースが増えたことが背景にある。

 県児童家庭課が県内6つの児相の対応件数をまとめた。種類別でみた内訳は、言葉による脅しや無視などの心理的虐待が703件で全体の49%を占めた。身体的虐待382件(27%)、保護の怠慢・拒否345件(24%)と続く。性的虐待は10件減の8件だった。

 このうち、心理的虐待は26年度の569件(46%)から件数、割合とも増え、増加傾向が続いている。

 県警がドメスティックバイオレンス(DV)の相談に対応した際、父親と母親の間で生じた暴力を見た子供も心理的な虐待を受けたとして「精神的な変調の有無にかかわらず、児相に通告されるケースが多くなっている」(県児童家庭課)という。

 また、報道などを通じて児童虐待への関心が高まり、これまで見過ごされていたケースも早期に相談が寄せられ、相談件数の増加につながったとみられる。

 年齢別では0歳~就学前589件(41%)が最も多く、小学生512件(36%)、中学生234件(16%)と続く。

 実の母親からの虐待が730件(51%)と半数を超え、実の父親が573件(40%)、実父以外の父親74件(5%)、実母以外の母親24件(2%)などとなっている。

 県内での相談件数は、23年度に1166件と初めて1千件を超え、25年度には899件と減ったものの、26年度からは再び増加傾向にある。
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