自己負担は○万…男が知るべき「妊娠→出産」知識


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“子どもがほしい”という願いが実を結び、妊娠が判明。オトコとしては、あとは母子ともに健康な出産ができるよう、しっかりサポートしていきたいところ。そのためにも、妊娠から出産に関する必要な知識を身につけて万全の準備をしておきたい。今回は「妊娠から出産後のケア」について、専門家に取材。正しい知識を身につけよう。

Q.妊娠すると、女性にはどんな症状が現れる?
A.期によって、症状は異なります

「まず、妊娠後のフローは、初期(15週まで)、中期(16~27週)、後期(28週~)に分けられます。妊娠初期は見た目はほとんど変わりませんが、吐き気を感じたり、精神状態が不安定になったりするなど、いわゆる妊娠初期症状が現れます。妊娠中期になると、赤ちゃんの胎動が感じられるようになり、初期症状も多くの方が治まります。医学用語ではありませんが、いわゆる『安定期』というのは妊娠中期のことです。後期には胎児も大きくなり、貧血になる妊婦も少なくありません。妊娠高血圧症候群などの合併症に注意が必要な時期です」(産婦人科医・十倉陽子先生、以下同)

Q.妊娠中の女性を遊びに誘うなどはOK?
A.安定期に入れば、適度な運動や旅行もできます

「安定期は、体の冷えや動きすぎに気をつけながら、旅行や適度な運動(マタニティスイミング、ウォーキングなど)などが可能です。ただ、個人差があるので旅行を計画する際には必ず医師に相談しましょう。安定期といっても、注意が必要な時期には変わりないので、油断は禁物です。また、妊婦は眠くなることが多く、睡眠不足が続くと流産や早産の危険性が高くなるので、パートナーや、友人の妊婦を食事に誘う時間帯はランチなどがベター。飲酒は赤ちゃんに発達障害などの悪影響を与える可能性があるためNGです。喫煙者の男性も、妊婦の前ではタバコを吸わないようにしてくださいね」

Q.入院するのはいつごろから?
A.規則的な陣痛が起こり、破水、多量の出血をした時期

「入院の時期は人それぞれ違いますが、陣痛(=規則的な子宮の収縮)が始まったタイミングで入院してもらうというケースが一番多いです。一般的に陣痛は、妊娠37~42週で起こります。入院する期間は、普通分娩だと約5~6日、帝王切開をすると約1週間~10日くらいですね」

Q.妊娠から出産まで、費用はどれぐらいかかる?
A.約50万円ほどですが、公費の助成があります

「妊娠から出産までは、『妊婦健診費』と『分娩入院費』がかかります。どちらも健康保険は使えませんが、公費で助成があります。自治体によって差があるので、調べておきましょう。国が望ましいとする『出産までに受ける健診の回数』は14回程度(1回約3000~5000円)。『分娩入院費』は約40万円。自治体の助成の差や病院の料金などにより負担は異なります。例えば、夫婦の希望で個室や無痛分娩(=麻酔薬を使い、陣痛・分娩まで痛みを軽くした状態で出産)を行うとなると、自己負担額が増加します」

Q.出産後にケアすべきことは?
A.「出産=大ケガ」と考え、幅広くサポートし、パートナーを支えてください

「男性はパートナーに負担をかけないよう、自分にできる家事などは自分でするという意識で行動しましょう。そのほか、赤ちゃんのオムツを換えたり、ミルクを作ったりと、何でも広く手伝ってください。当然ですが、出産は激しい痛みをともなうものですし、大量出血をして出産するため、いわば大ケガをしたようなもの。パートナーへのいたわりの気持ちを持ってくださいね」

これまで「妊娠」をテーマに5回にわたって話を聞いてきたが、独身のうちから男性が知っておくべきことはたくさんあると感じさせられた。出産後は、“イクメン”としてパートナーと協力しながら子育てできるよう、今のうちから準備しておきたいところだ。
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