2016/11/30

算数・数学と理科の国際学力調査 日本の子どもの平均点向上


NHK NEWS WEB様
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算数・数学、そして理科の基礎的な知識などを問う国際学力調査の結果が公表され、日本は小学生の理科が3位、中学生の理科が2位となるなど、すべての教科で前回の調査より平均点が高くなりました。専門家は「学習指導要領の改訂で教える内容などを増やしたことで基礎的な知識の学びが改善されたのではないか」と分析しています。
この学力調査は「TIMSS」と呼ばれ、オランダに本部がある国際学会が子どもたちの算数・数学、理科の基礎的な知識を問うため4年に一度実施しています。日本の小学4年生と中学2年生を含むおよそ50の国や地域の子どもたちが参加した去年の調査結果が、29日、公表されました。

それによりますと、日本の小中学生の平均点と順位は前回・平成23年と比べて3教科すべてで高くなりました。
小学生は算数が平均点が8点上がって593点で順位は前回と同じ5位、理科が10点上がって569点で1つ上がって3位でした。
中学生は、数学が16点上がって586点で前回と同じ5位、理科が13点上がって571点で2つ上がって2位でした。
参加したほかの国や地域を見ますと、シンガポールがすべての教科で1位となったほか、香港や韓国、台湾のアジア勢が上位を占めています。
理科や算数などの学力は平成15年の調査で低下傾向にあることがわかり、文部科学省は教える内容や授業時間を大幅に増やすなどの対策に取り組んできました。今回の結果について、理数教育が専門の国学院大学の猿田祐嗣教授は、「学習指導要領の改訂で教える内容や授業時間を増やしたことで基礎的な知識の学びが改善したのではないか。今後は、身につけた知識や技能を生活や社会の中で生かす学習が必要だ」と話しています。
学力調査の特徴と問題例
今回、小学生の理科では「電気を通すもの」について出題されました。木のスプーンや鉄の鍵など5つの物質で作られたものが示され、この中で電気を通すものがどれか答えさせます。「金属は電気を通す」という、理科の基礎的な知識が問われたこの問題の正答率は、国際平均が49%だったのに対し日本は78%でした。
中学生には地学の基礎的な知識の問題が出されました。海と平野と山、そこに川が書かれた地図を見て、川がどちらに流れるか矢印で書かせたうえで、その理由を記述するよう求めています。山に降った雨などの水は川へと流れ込み、最後は海に注ぐといった知識が問われたこの問題の正答率は、国際平均が31%だったのに対し日本は58%でした。
この学力調査で出された問題は算数・数学、そして理科の主に基礎的な知識です。これは、毎年日本で行われている全国学力テストのA問題に近いとされます。これに対し、同じ国際学力調査でもOECDが実施する「PISA」と呼ばれる学力調査は、文章やグラフなどから必要な情報を取り出して理解し、それを文章で表現する「読解力」などを問います。これは、全国学力テストのB問題に近いとされます。
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