知育玩具、3世代で楽しく…子供の感性養う


読売新聞様
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手や指を使うなど、遊びながら脳の発達を促すおもちゃ「知育玩具」に注目が集まっている。価格は少し高めでも人気なのは、「子どもの才能を見いだしたい」と願う親に加え、孫の成長を見守る祖父母の存在も大きいようだ。クリスマスシーズンに向けて、3世代で楽しめる商品を探してみては。

市場、1年で13%増
2016年10月25日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
◇1200億円市場
 横浜市に住む山田知奈ちゃん(3)は最近、サボテンのようなデザインのおもちゃ「サボテンバランスゲーム」(プラントイジャパン、税込み希望小売価格3780円)がお気に入りだ。幹の部分の穴にパーツを差し込み、上や横に広げていく。倒さず積み上げるのはなかなか難しく、集中力が必要だ。寿命の尽きたゴムの木が材料で、母親の保育士女性(37)は、「一緒に楽しめて、バランス感覚が養えそうだ」と話す。
 知育玩具のはっきりした定義はないが、積み木などの木製玩具やブロック、音が出る幼児用の楽器などが入る。日本玩具協会によると、2015年度の玩具全体の国内市場規模は約8000億円と前年度比で微減だったが、「知育・教育」の分類は約1212億円と約13%増だった。
◇「大賞」を選定
 
 インターネット通販アマゾンジャパンは今年6月、2~6歳の子どもを持つ親を対象に、知育玩具について調査した。全体の7割が「高い関心を持ち、購入したい」とした。アマゾンは9月に「知育・学習玩具大賞」を初めて実施。購入者の評価が高い49点から、保育や教育などの専門家が選んだ。
 大賞の「カプラブロック200」(仏カプラ、税込み希望小売価格9180円)はフランス企業の木製玩具。手のひらサイズのブロック200個で様々な形を作り、数学的な感性や想像力を養うという。祖父母が3世代で遊ぶために購入するケースも多いという。
 審査員を務めた脳研究者で東大教授の池谷裕二さんによると、教育心理学の観点から知育玩具の利用は、生後8か月頃から就学前までが特に有効だという。
 池谷さんによると、子どもは玩具が視覚的に気に入らないと、手にしない傾向があるといい「両親や祖父母が遊ぶ姿などを見せることで、子どもの興味を引くことも大切だ」と助言する。
◇シニア会員急増
 ベビー用品店「アカチャンホンポ」(全国105店舗)は、祖父母世代にも知育玩具をアピールしている。今年7~9月の65歳以上の新規会員数は、2年前の2倍に増えている。
 アカチャンホンポで人気なのが、祖父母と孫が一緒に楽しむことを前提にした「うさぎさんタワーゲーム」(エド・インター、同2916円)。ブロックに描かれたウサギを数えるなど、発育に応じた7通りの遊び方のガイド本が付いている。(秋田穣)
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