保育定員、20年に7万人増 小池都知事が会見


日本経済新聞様
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東京都の小池百合子知事は22日の記者会見で、2020年までに取り組む政策をまとめた中期計画「都民ファーストでつくる『新しい東京』~2020年に向けた実行プラン~」を発表した。同プランの実現を通じて「東京が世界の先頭に立って挑戦していく」と述べた。20年東京五輪の費用分担のあり方では「(他の自治体から)よく話を聞き、国と大会組織委員会と協議を開く。できるだけ早く答えを出したい」と語った。主なやりとりは以下の通り。

 「(実行プランは)都民ファーストの都政の具体的な道筋として、未来への航路としたい。事業費は17年度で約1兆4200億円、4カ年で約5兆6100億円として計算した」
 「東京五輪・パラリンピックを東京、日本全体が飛躍を遂げる絶好の機会ととらえ、持続可能な東京の成長につなげる。世界の先頭に立って挑戦していく。実行プランは出して終わりではなく、PDCA(計画・実行・評価・改善)サイクルを意識して策定した。企業と同じようにマーケティングをきちんとして実行する」
 ――全国の16年生まれの子どもの数が100万人を初めて割る見通しだ。都として出生数を上げる取り組みは。
 「実行プランでは保育定員を7万人分増やす。待機児童ゼロを目指し、必要な対策を取っていく」
 ――東京五輪の費用の分担を巡り、競技会場がある他の自治体とどう協議するか。
 「関係自治体のみなさんがそろって共同要請に来る。関係自治体は準開催都市と呼びたいが、円滑な大会準備に向けて必要な業務について情報を共有したい。よく話を伺い、国や大会組織委員会と協議を開いていく」
 ――費用の負担を求めないケースもありうるのか。
 「先方次第だ。種目によって全く事情は異なる。会場が決まっているところは(会場の設営費など)すでに精緻な計算を済ませていると思う。ただし、地方財政法上、都民から預かる都税を他のことに使うのは法律的にはかなりハードルが高い。そのことも含めて(都、組織委、政府の)3者で協議を重ねたい。できるだけ早く答えを出していきたい」
 ――豊洲市場(江東区)への移転を延期した築地市場(中央区)にはいつ視察をするのか。
 「私はいつでも行きたいぐらいだが、(年末という)今一番の繁忙期に入っている。あまり商売の邪魔ができない。早い時期に伺いたい」
 「職員が市場業者からのヒアリングや相談を受けている。年末に向かってどのような補償が必要なのか、都の対応はきっちりする。まずは安心してもらうのが一番重要だ。気持ちをしっかり受け止めながら、安全性の確認を引き続き重点的に行いたい」
 ――豊洲市場の建設の経緯について、石原慎太郎元知事に聞き取りをする見通しは。
 「いつヒアリングをするのか、どういう形なのか現時点では定まっていない。五輪の問題も豊洲の問題も結局は石原元知事からの出発点が多い。私から改めてお話を聞きたい。東京なんだからどーんと任せろよとおっしゃったのか、国には一切世話にならんよとおっしゃったのか、とても言いそうなことだと思う。その辺のところは確認したい」
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