「認可外保育」も 企業型など限定


毎日新聞様
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子どもが学校や保育所などの事故でけがをしたり亡くなったりした時に補償する「災害共済給付制度」について、政府が増設を進める企業主導型保育施設など認可外保育施設の一部も、来年度から対象に加えられる見通しになった。自民党が関連法の改正案をまとめ、他党の了解を得た上で今国会での議員立法による成立を図る。
     改正するのは日本スポーツ振興センター法。共済制度は同センターが運営し、2015年度は園児・児童・生徒約1691万人が加入。事故が起きると、教師や保育士らの過失の有無に関わらず最高3770万円の医療費や見舞金が給付される。
     制度改正の背景には、認可外保育施設での重大事故の多さがある。内閣府によると、15年に報告された保育施設の死亡14件のうち10件が認可外で起きた。認可外に預ける人も少なくないため、遺族や保育団体が対象拡大を求めていた。
     ただし、加えるのは、16年度に導入された企業主導型保育事業と、一定の基準を満たす認可外保育施設に限定。基準は「認可並みの設備を備える」「保育スタッフの6割以上が保育士の有資格者」とする方針だ。
     遺族らで作る「赤ちゃんの急死を考える会」のメンバーで、長女を認可外施設で亡くした阿部一美さん(38)=さいたま市緑区=は、既に給付対象になっている小規模保育事業でも保育士資格者が6割に満たないケースがあるとして「全施設を給付対象としてほしい」と訴えている。【堀井恵里子】
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