保育死亡、7割が睡眠時

寝ているの男性のイラスト(睡眠)
中日新聞様
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 内閣府は28日、2015~17年の3年間に全国の保育施設で計35件の死亡事故が起き、うつぶせ寝など睡眠中が7割超を占めていたとの分析結果を公表した。0~1歳児が8割弱と多く、施設に通い始めて30日以内の発生も目立つことが分かった。事故を検証して再発防止につなげるため、内閣府の有識者会議が初めてまとめた。

 同時に公表した17年の事故総数は1242件で、事故の報告義務付けの浸透により、16年の875件から4割超増えた。女性の社会進出に伴い、政府が保育の受け皿を拡大する中で、安全性の確保を求める声は年々高まっており、有識者会議はさらに事故の分析を進め7月ごろに防止対策などの報告書をまとめる。

 15~17年の死亡事故計35件のうち、25件が睡眠中。うち11件はうつぶせ寝だった。年齢別は、ゼロ歳児が16件、1歳児11件で計27件。次いで6歳児3件、2歳児と4歳児2件ずつ、3歳児1件だった。発生場所は、保育士数などの基準を満たさない認可外保育施設が21件で最多、次いで認可保育所で9件起きていた。

 乳児の突然死のリスクや、病気など子どもの事情が保護者と施設の間で共有されないほか、職員配置が手薄で子どもの異変に気付きにくいことが事故の要因となっている可能性がある。

 一方、17年の事故1242件の内訳は、骨折が1030件で意識不明となったケースも9件あった。このうち死亡事故は8件で、16年の13件より減少した。17年の事故件数が大幅に増えたことに関し、担当者は「事業者による事故報告の義務化を進めており、その効果が出ている」としている。

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