神奈川県内の待機児童、14%増867人 新基準適用で

待機児童のイラスト
日本経済新聞様
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 神奈川県がまとめた2018年4月1日時点の県内待機児童数は、前年比14.7%増の867人だった。今年から厚生労働省が定めた新基準の適用が義務づけられ、待機児童の定義が広がったことが最大の理由。就学前児童数は前年より約3700人減ったものの、待機児童数は2年連続の増加となった。


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 待機児童の増加数がもっとも多かったのは相模原市。17年度まで3年連続でゼロだったが83人に増えた。横浜市や川崎市、横須賀市なども新基準適用で待機児童が増加した。一方で、小田原市や茅ケ崎市など、今年から新基準を適用したものの、待機児童が減少した市町もあった。

 待機児童数がもっとも減少したのは秦野市で42人減少した。今年4月に認定こども園を含め5カ所、236人分の保育施設が開所。17年度の待機児童数49人から一気に減らした。待機児童がゼロだった市町村は大和市や三浦市など10市町村。

 厚労省は17年春に全国の待機児童の基準を統一する新基準を発表。親が育児休業中でも復職意志がある場合は待機児童に含めるなど、定義を厳密にした。

 県は18年度予算で保育所等整備費補助として28億9000万円を計上。267カ所、約1万900人分の保育施設整備をめざしている。幼稚園での2歳児一時預かりにも今年度初めて補助金を適用。4600万円を計上している。

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