「お友だちを噛む」原因と家庭での対処は?元幼稚園教諭が教えます!

遊びまわる幼稚園児のイラスト
ウーマンエキサイト様
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保育園での生活にお子さんもママもそろそろ慣れたころでしょうか?

そんな中、幼稚園や保育園でわが子がお友達を噛んだ、といったお友達同士のトラブルが出てくる時期でもあります。

そこで今日は、元幼稚園教諭で四人の子育て中の筆者と一緒に“子どもの噛みつき”について考えてみましょう。

「お友だちを噛む」原因と家庭での対処は?元幼稚園教諭が教えます!


▼子どもはどうして噛むの?考えられる原因は?
(1)言葉の未発達
噛む原因としては“言葉では上手く伝えられない”ことがあります。

言葉がまだ出ない1歳、やっとおしゃべりをしだしてもたどたどしい2歳、おしゃべりが上手になったと思えても感情まで上手に表現できない3歳、とそれぞれの月齢で“気持ちを伝えられないもどかしさ”を噛むことで表現することがあります。

(2)環境の変化
初めての園生活、進級による友達や先生、保育室の変化、下に兄弟が誕生したなど“環境の変化”が影響した可能性もあります。悲しい、寂しい、疲れている、イライラしているなどの不安定な気持ちが“噛みつき”という行動にでることがあります。

(3)親の反応を試す
友達やきょうだい、または親を噛んだら“お母さんはどんな反応をするだろう”という試し行動の場合もあります。親が噛みつきに対して反応したことに対し面白がってしまうこともあります。

▼保育園・幼稚園での対応は?
園では、まず先生は噛みつきに気が付いたらすぐに引き離すことが多いと思います。そのうえで、両者の気持ちを代弁します。

「お友だちを噛む」原因と家庭での対処は?元幼稚園教諭が教えます!
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噛んだ子には「おもちゃを取られて嫌だったのね。けれど噛まないで今度は“やめて”と言おうね」と。噛まれた子には「痛かったよね。○○ちゃんは、おもちゃを取られて嫌だったんだって。今度は“かして”と言おうね」と、それぞれの気持ちを言葉で表現しながら寄り添います。

そして、噛んだ子の保護者にも、噛まれた子の保護者にも、事実と状況と対応、そして謝罪をするなど対応をとる園が多いのではないかと思います。大切なのは事実を隠さずに伝えること、本人と相手の気持ちを汲み取ることですね。

もし園の対応に不信感を抱いたときなどは、抱えずに相談することをお勧めします。

▼お家でできること
もし、家庭で親や兄弟を噛んだときは、まずは抱きしめて気持ちを落ち着かせます。そして、「○○って言いたかったのかな?」と気持ちを代弁しましょう。

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つい叱ることが優先になってしまいがちですが「悔しかったね」「嫌だったね」と親が代弁することで、言葉で表現することと、親が自分の気持ちを理解してくれる安心感が産まれます。

そして「そういう時は噛まないで“いやだよ”って言うんだよ」と何度も繰り返し、話して聞かせることにより、だんだんと噛まなくなってくることが多いです。

ついつい噛みつきが続くと、噛みつくほうも、噛みつかれるほうも、気持ちがどんよりしてくるかと思います。しかし、子どもたちは子どもたちの世界で精いっぱい生きています。

嫌なことは「イヤ」ということ、おもちゃを取ったら相手は噛みたいくらい嫌な気持ちになること、を日々体験から学んでいます。

もちろん噛みつきはないにこしたことはないですが、子どもの気持ちを代弁して話て聞かせながらも「日々色々な経験ができているな」ととらえてみることはいかがでしょうか?

【参考・画像】
※ Andrew Lam、maroke / Shutterstock

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