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茅ケ崎市が主催する「怒鳴らない子育て練習講座」。
2時間×7回という決して軽くない内容ながら、
受講希望者が殺到し、年内はほぼ満員だ。
「茅ケ崎から日本の子育てを変えよう」と銘打つ講座の
2時間×7回という決して軽くない内容ながら、
受講希望者が殺到し、年内はほぼ満員だ。
「茅ケ崎から日本の子育てを変えよう」と銘打つ講座の
人気の秘密を探った。
講座は2009年10月から始まった。
米国で開発された虐待防止プログラムを基にしている。
虐待した親に、暴力や暴言を使わずに子どもを育てる
技術を伝えることを目的として作られ、
米国で開発された虐待防止プログラムを基にしている。
虐待した親に、暴力や暴言を使わずに子どもを育てる
技術を伝えることを目的として作られ、
日本でも児童相談所などで採用。
市では職員35人が民間団体の研修を受け、トレーナーになった。
市では職員35人が民間団体の研修を受け、トレーナーになった。
「子どもに伝わるいい方、ほめ方、しかり方」を学ぶ。
例えば、つい口をついて出る「ちゃんとしなさい」。
「ちゃんと」が何を指すのか子どもに分かりづらい。
具体的に「お母さん、脱いだ服は
例えば、つい口をついて出る「ちゃんとしなさい」。
「ちゃんと」が何を指すのか子どもに分かりづらい。
具体的に「お母さん、脱いだ服は
洗濯機のかごに入れて欲しいんだ」と
言ってあげた方がいい――など。
言ってあげた方がいい――など。
学ぶだけでなく、受講者の実際の悩みに応じた
ロールプレーを重視するのが「茅ケ崎式」だ。
市は「しつけの練習」と呼ぶ。
ロールプレーを重視するのが「茅ケ崎式」だ。
市は「しつけの練習」と呼ぶ。
少子化や核家族化で、多くの人が、
自分が親になって初めて「しつけ」と向き合う現代。
「最初からうまくほめたり、叱ったりできるはずがない。
だったら堂々と練習すればいい。
市がその場を提供すれば、大きな子育て支援になる」と、
こども育成相談課の伊藤徳馬さん(33)は語る。
自分が親になって初めて「しつけ」と向き合う現代。
「最初からうまくほめたり、叱ったりできるはずがない。
だったら堂々と練習すればいい。
市がその場を提供すれば、大きな子育て支援になる」と、
こども育成相談課の伊藤徳馬さん(33)は語る。
取材して感じたのは、子育てがうまくいかなくて怒鳴り、
自己嫌悪に陥り、自信を失う――という悪循環に
苦しんでいる人がいかに多いかということだった。
自己嫌悪に陥り、自信を失う――という悪循環に
苦しんでいる人がいかに多いかということだった。
だが「ほめて育てろ」というような精神論は見かけても、
具体的な手法になかなか出会えない。
具体的な指示出しをし、その日から家で試せることが、
講座の人気の理由だった。
具体的な手法になかなか出会えない。
具体的な指示出しをし、その日から家で試せることが、
講座の人気の理由だった。
もちろん、劇的な変化はないし、
頭で分かっていてもカッとすることはある。
市も「怒鳴る頻度が2~3割減るくらいが現実的な効果」と認める。
それでも「怒鳴る以外の方法があることを知っただけでも、
ずいぶん楽になった」と受講者は口をそろえた。
頭で分かっていてもカッとすることはある。
市も「怒鳴る頻度が2~3割減るくらいが現実的な効果」と認める。
それでも「怒鳴る以外の方法があることを知っただけでも、
ずいぶん楽になった」と受講者は口をそろえた。
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