「帰さず避難」 津波対策の指針制定 南あわじ


神戸新聞様より
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地震が発生し津波注意報が出された場合
「小中学校や保育所は管理下にある
子どもたちを保護者へ引き渡さず避難させる
とする指針を25日までに、
兵庫県南あわじ市教育委員会が定めた。
東日本大震災で、
保護者が子どもを連れ帰り犠牲となるケースが
多かったことを踏まえ、
学校園が子どもの安全に責任を持つ姿勢を明確化。
こうした指針は島内で初めてとなる。

指針では、学校園が管理下にある
子どもの安全確保に責任を持つことを明確化。
避難所をより高台に設け、
あらかじめ保護者に知らせておくことも盛り込んだ。

県の想定によると、東南海・南海地震が発生した場合、
同市内では阿万地区が10・85メートル、
福良地区が9・85メートルという
県内最大の津波に襲われる可能性がある。

市教育委員らは昨年10月に
被災地・宮城県南三陸町を訪れるなど、
震災時の学校園の避難行動を調査。
保護者に引き渡した子どもや、
子どもの安否を確かめようと
学校へ向かった保護者が
津波被害に遭ったことが分かった。

南あわじ市の内陸部の学校園では
津波被害は想定されていないが、
教職員が各学校園に異動することを考慮して
市教委単位で指針を策定した。

保護者には今後、保護者会などで指針について説明する。
教育長は「子どもの安全について責任の所在が
あいまいだったことが学校間の対応に差を生み、
被害を拡大させた。学校と保護者との間で、
避難行動について日ごろから共通の認識を持ち、
緊急時に備えたい」としている。
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