インフルエンザで病児保育利用増 福井、定員オーバー施設も


福井新聞
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福井県内でインフルエンザによる休園や学年・学級閉鎖が相次ぐ中、
病気や体調不良で保育園や学校に通えない子どもを
一時的に預かる病児保育の利用者が
今月中旬以降に急増している
インフルエンザ患者が短期間で一気に増えているためで、
施設によっては受け入れを断らざるを得ない状況も出ている。

病児保育は、親が急に仕事を休めない時などに、
原則小学3年までの病気治療中の子どもを預かる。
現在は9市町の病院など計12カ所で実施している。

県子ども家庭課によると、
病児保育の2010年度の利用者数は平均定員3・6人に対し、
1日当たり1・71人と半数以下だった。
昨年1月の平均は1・34人、2月は1・57人だった。

県の発表では、県内32の定点医療機関を16~22日の1週間に
受診したインフルエンザ患者は、
1医療機関当たり59・88人と前週(16・38人)の約3・6倍に増加。
注意報(18日発令)が1週間で警報に切り替わるなど、
子どもを中心に患者数が急激に増えている。

坂井市の病児保育施設「こりすの家」を運営する
春日レディスクリニックの院長は
「例年ならなだらかに患者数が増えていくが、
今年は増加のスピードが速い」と語る。
同施設では週明けの23日から問い合わせが殺到。
同日は4人の定員がいっぱいとなり、
7~8人の受け入れを断った。

越前市の「ままのて」(野尻医院)も、
例年ならピーク時でさえ1日1~2人ある空きが
連日ほぼゼロの状態。
他の地域で断られた子どもを受け入れるケースが出ているという。

各施設によると、これまでもインフルエンザのピーク時には
定員を超える申し込みがあった。
しかし、施設の面積で定員が異なることや、
受入数に応じて看護師や保育士の配置数が決められているため、
簡単に定員を増やせないという。

県子ども家庭課は「夏場は受入数が少なく、
ピークに合わせて経営するのは難しい」とした上で
「看護休暇などを利用し、
保護者が見るのが子どもも安心できて一番良い。
ただ仕事を休めない状況は多々あり、
最後のセーフティーネットとして施設を活用してほしい」と話している。
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