次期健康日本21「育児中の禁煙を目標に」- 厚労省会議で委員が提案


CB NEWS
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厚生労働省は15日、
「次期国民健康づくり運動プラン策定専門委員会」
(委員長=辻一郎・東北大大学院教授)の会合で、
2013年度から始まる次の国民健康づくり運動プラン(健康日本21)の
目標値を盛り込んだ素案を提示した。
素案は、NCD(非感染性疾患)の発症・重症化予防に、
社会全体としての取り組みを求める内容だが、
委員からは、厚労省が提示した目標以外に、
子育て中の禁煙なども盛り込むべきだとの意見があった。
同省は、委員が提案した目標について、
具体的な数値を掲げることで、
どれだけの効果を見込めるかを検証できれば
取り入れる方針を示した。

厚労省の素案では、糖尿病患者の治療継続率を100%にし、
20年の要介護状態の高齢者増加割合を、
19%(推計)から17%に抑制するなどと、
一部の項目では具体的な目標数値を示した。
ただ、「健康格差対策に取り組む自治体の増加」などに
関連して、まずは「現状を踏まえ設定」との書きぶりにとどめた。
がん検診受診率の目標は、国のがん対策推進協議会とも
連携して設定する。

委員からは、都道府県間の健康格差の縮小や、
COPD(慢性閉塞性肺疾患)の知識普及などの目標を
評価する声があったが、追加目標の提案もあった。

中村正和委員(大阪府立健康科学センター健康生活推進部長)は、
「メッセージとしては、子育て期間中に
家族が喫煙をやめるという目標が、本来あるべき姿だ」と述べた。
新開省二委員(東京都健康長寿医療センター研究部長)は、
「高齢者の場合は低栄養が、骨粗鬆症とか、
認知機能の低下に通じる」と述べ、低栄養状態の高齢者の
割合減少を目標に掲げるよう求めた。
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