母も成長しながら育児、シングルマザー限定のシェアハウスがオープンへ/川崎


カナロコ
------------------------------------------------
居間や台所などを共用し、寝室を専有部分として
他の世帯と一つ屋根の下に暮らす「シェアハウス」。
生活費が節約できると、若い世代を中心に人気が高まっているが、
入居者をシングルマザーに限定した物件が、
川崎市高津区に3月1日オープンする。

JR南武線武蔵溝ノ口駅から徒歩8分、
東急田園都市線高津駅から4分の
「ペアレンティングホーム高津」。
小児科などが入居する3階建てクリニックビルの
3階約200平方メートルをリフォーム。
台所(2カ所)や風呂、テラスや家電のほか、
おもちゃ、本なども共有でき、
専有スペースとなる寝室(5・1~6・6畳、全8室)の
入居者を募集している。

企画したのは、代表の1級建築士・秋山怜史さん(30)、
県内外のシェアハウスをプロデュースする内野匡裕さん(32)、
横浜市内で保育園を経営する石尾ひとみさん(48)ら5人。
「母親が仕事も子育ても頑張れる環境づくりをしたい」と
各分野の“プロ”が知恵を出し合った。

最大の特長は、仕事を持つ母親に配慮した
独自のシッターサービス。
預かり保育ではなく、母親がホーム内にいることを前提とし、
週2回、午後5時から9時までの4時間、
来訪したシッターが入居する子どもの遊び相手となり、
夕食の用意もしてくれる。
保育園のお迎えに合わせて仕事を切り上げることが多い
母親にとって、持ち帰った仕事や家事に使える
貴重な時間が捻出できる。

自身も長男(20)を5歳のころから女手一つで育てた
石尾さんは、「悩みを打ち明けられる同じ境遇の友人が、
何よりの支え。入居者同士で成長し合えるような環境をつくりたい」。
横浜市内でシェアハウス暮らしを実践してきた
内野さんも「物はもちろん、知恵や経験談も共有し、
安心感を持って暮らしてほしい」と話す。

今月上旬に開催した入居説明会には、
子連れの女性ら13人が参加。
川崎市内在住で渋谷区に勤務する女性は、
「環境もいいが、忙しい時間に子どもを見てもらえるのが
一番助かる」と入居申込書を手にしていた。

家賃は月6万5千~7万円。他に共益費2万5千円
(電気、ガス、水道、シッターサービス代など含む)。
26日午前10時から内覧会が開かれる。
問い合わせは秋山さん電話045(383)9586。 

◆シェアハウス 関東に約1200軒以上。
「入居者に外国人が多く国際交流ができる」
「起業家志望が集まる」「菜園付き」など、
コンセプトが明確な物件が増えている。
------------------------------------------------