広島・社福法人不正運用:前理事長ら刑事告発 事実究明、捜査当局の手に 社福法人告発は初 /広島



毎日jp
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社会福祉法人「ひまわり福祉会」(安佐南区)で
保育所運営費の不正運用が発覚した問題は、
県が17日、前理事長ら4人を背任容疑で
県警に告発したことで、事実の究明は捜査当局に委ねられた。
県が社会福祉法人を刑事告発するのは初めて
この日の県議会では、社会福祉法人への
監査強化などを求める意見が相次いだ。【矢追健介】

この日午後、県の担当者が安佐南署を訪れて、
告発状を提出した。
告発された4人は、前理事長▽前理事長の長男である前理事▽
法人の前顧問税理士▽法人への寄付者である有限会社代表の男性。

昨年8月、広島市などで保育所4カ所を運営する同法人で、
公費負担のある保育所運営費から
約2億8000万円の不正支出があることが明るみに出た。
県は当初から、刑事告発を辞さない構えで臨んでいた。
法人は役員全員が代わり、運営体制は刷新された。

告発では、背任罪の時効である
5年以内の事実しか含まれていない。
県は「不正経理はこれ以外にも架空経費の計上や
私的費用の付け替えなどがある」と指摘。
「告発は犯罪捜査の一つの端緒。
悪質で明らかに背任罪に該当すると
考えられるものについて告発した」と説明した。

同日の県議会生活福祉保健委員会では、
告発の説明があった。
県議からは「一歩踏み込んだ厳しい処置だが、当然」
と評価された。
県側は「書類の偽造など法人運営の
一部として行われていた」と「組織ぐるみ」を強調した。
他の県議からは「改めて法人運営の
在り方が問われている。指導の徹底を」との意見が出た。
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