病児保育の「ノーベル」 大阪市内全域に事業拡大


大阪日日新聞
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地域密着型病児保育事業を展開する
NPO法人「ノーベル」(大阪市北区、高亜希代表)は
2月から、これまで市内18区で展開していた同事業を
大阪市内全域に拡大した。
女性が社会進出する上で「仕事と子育て両立」は
大きな課題となっており、高代表(32)は
「いざという時のサポートに」と意欲を見せている。

ノーベルは、子どもを産んでも当たり前に
働き続けることができる社会を実現するため、
2009年2月に設立し、中央区と西区で事業をスタート。
「利用希望メール」の多い地区からサービスを開始する
「ギャザリング方式」で順次エリアを拡大してきた。
年間約200件の問い合わせがあり、
18区に拡大した昨年4月以降も、
サービス区域外から多数の問い合わせがあったことから、
市内全域でのサービス提供に踏み切った。

事業は会員制で、保育士資格取得者や
研修で技術を習得した“ベテランママ”などの
保育スタッフが会員の自宅に出向く「訪問型」の
病児保育を行っている。
かかりつけ医院への受診も代行し、
当日でも午前8時までの予約なら
100%対応可能としている。

子どもの発熱は突発的だが、
子どもを受け入れる病児保育施設は
大阪市内でわずか6カ所しかなく、
全国でも約800カ所と極めて少ない。
「子どもが熱を出したが、会社を休むとクビになる」
という問い合わせもあったといい、
「待機児童問題がよく取り上げられるが、
保育園に入れても子どもが熱を出した時の
預け先がないという病児保育問題も
並行して進めなければならない」と強調する高代表。
「発熱は突発的で、親も本当は子どもの様子を診たいが、
仕事を休めないのが現実。
いざという時に何かしらサポートできれば」と話している。

利用希望者向け説明会も開催中。
問い合わせは、電話06(6940)4130、
またはメールinfo@nponobel.jpへ。
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