韓国人牧師夫妻「祈祷で病気を治す」…3人の子ども死なせ“衝撃”


中央日報
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11日午前9時50分ごろ。
全羅南道宝城郡宝城邑(チョンラナムド・ポソングン・ポソンウプ)の教会。
数日間姿が見えないおいたちを探しに来たイさんは
目の前のぞっとする光景に息がつまるようだった。
教会内の16.5平方メートル余りのおいたちの部屋からは
何かが腐る臭いがしていた。
電話をしても子どもたちの両親の牧師夫妻は
「病気だ」とごまかした。
不思議に思い直接教会を訪ね固く閉められた窓を明けて
中に入った瞬間だった。
そこには腹までふとんをかけた
おいたち3人が死んだまま横たわっていた。

この教会でなにがあったのか。
牧師夫妻がここにきたのは2009年3月。
36.3平方メートル規模の礼拝室に居間と台所がある
平屋建ての建物を家賃20万ウォンで契約した。
ここで牧師は地域住民16人を集めて牧会活動をしていた。
子どもたちが病み始めたのは1月だった。
4人きょうだいのうち1歳の末娘がまず風邪をひいた。
その後3人も順に病気になった。全員高熱だった。

牧師は先月10日と20日に
5歳の二男と末娘を和順郡(ファスングン)にある
小児科に連れて行った後1週間分の薬をもらった。
気管支炎処方だった。
10歳の長女と8歳の長男には風邪薬を飲ませた。

このころから夫妻は断食祈祷を始めた。
その間に今月1日午後10時に長男が死亡した。
先月23日から子どもたちに
食事を与えなくなってから10日目だった。
長女と二男も11日目の2日午前5時と7時に死亡した。
長女は嘔吐して血を吐いた。
警察は「彼らは断食祈祷をすれば死んだ子どもを
生き返らせられると信じ交替して断食をした」と伝えた。

この事件を捜査中の警察は暴行との関連性を解明している。
検死官は12日の解剖検査直後、
「遺体のあちこちに打撲傷など
虐待行為の跡が発見された」と話した。
警察は「子ども1人につきベルトとはえ叩きで
39発ずつ4回叩いた」という陳述を確保した。
牧師は「『(使徒パウロが)ユダヤ人から
40に1つ足りないむちで5回打たれた』という
聖書の一節によりこのように叩いた」と述べた。
暴行は1日午前に集中的に行われた。

牧師は当初、断食と按手祈祷のため
虐待行為をしたと述べた。
しかし2度目の取り調べでは、
「聖書のように雑鬼を追い出そうとした」と供述を覆した。
ファン・ソクホン全南地方警察庁強力係長は、
「按手祈祷の過程で行われた虐待行為が
死亡の直接原因なのか調査している」と話した。
宝城警察署はこの日傷害致死容疑で
牧師夫婦に対する拘束令状を申請した。

牧師夫婦についてわかっていることは多くない。
10人余りの信徒のほかに住民たちとのつきあいが
ほとんどなかったためだ。
子どもたちが4人いるという事実も
知っている人はほとんどいなかった。
一般教会と雰囲気が違い近づくこと自体を
避けていたというのが住民たちの説明だ。
牧師は1999年に自身の故郷の
全羅南道珍島郡(チンドグン)の教会で信仰生活を始めた。
光州(クァンジュ)の高等学校を中退した後に
検定試験を受けた。
兄弟教会所属だと主張する牧師は正規の神学校どころか
牧師按手も受けていないことが警察の調査で明らかになった。
延世(ヨンセ)大学のファン・サンミン教授は、
「宗教的盲信に陥った両親の誤った選択だ。
神や奇跡に対する盲信がどれだけ危険なのかを
端的に示した事件」と話した。

警察関係者は、「牧師が神学大学を出たり
正式に牧師按手を受けたのではないため
合法的な牧師とは言えないが
周辺では牧師扱いをしていた」と話した。
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