保育園・幼稚園に小型風力発電


西日本新聞
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筑後地区の保育園や幼稚園で
小型風力発電機を設置する動きが広がりつつある。
発電量は照明1機を賄う程度だが、
東日本大震災に伴う原発事故などを受けて、
子どもや保護者にもっと自然エネルギーを
身近に感じてもらおうとの狙いだ。

再生可能エネルギーの普及活動に取り組む
電気機械器具製造「栄電舎」(久留米市)によると、
昨年12月までに久留米、筑後両市の6幼稚園・保育園が
長さ80センチの羽3枚を回して発電する風力発電機を導入した。
九州電力が電気料金に上乗せして集めた寄付金などを基に
運営する「九州グリーン電力基金」が
140万-180万円かかる設置費の一部を助成。
各園は約20ワットのLED照明を5-6時間ほど
点灯させるなどしているという。

栄電舎の企画で、子どもたちに自然エネルギー導入の
意義を教える活動も開始。
22日には、小型風力発電機のメーカー
「エーウイングインターナショナル」(東京)の
中村廣秀(ひろひで)会長(59)が、
発電機を設置した久留米市津福今町の
正進(せいしん)幼稚園=中川公詞(こうじ)園長、338人=で講演した。

中村会長は、電気が通っていない
ミャンマーやモンゴルの小学校などに設置した活動を紹介し
「真っ暗なところに明かりがともると、みんな笑顔になった」と説明。
「化石燃料を燃やして電気を作る方法もあるけど、
燃料はあり余っているわけじゃない。
風の力や水の流れ、太陽の光、地中の熱を生かして
電気を作る自然エネルギーを
もっと必要とする時代が来るはず」と訴えた。

同社は「公園や遊歩道の街路灯用にも導入することで
市民の関心を高めてほしい」と自治体への働き掛けも強めている。
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